配分額 *注記 |
50,570千円 (直接経費: 38,900千円、間接経費: 11,670千円)
2003年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2002年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2001年度: 38,350千円 (直接経費: 29,500千円、間接経費: 8,850千円)
|
研究概要 |
本年度は最終年度であり,多くの研究成果が挙がった.最も重要なことは,主設備であるラマン分光分析器のルーティンワークが軌道に乗ったことであり,特に,透過顕微鏡の元で,ミクロンサイズの鉱物を見ながら,シャープな映像の元に微小鉱物の同定が可能になったことである.昨年来のダイアモンドアンビル装置と薄片の両者で鉱物の同定をしている研究室は,聞いたことがなく,自負している.これにより,多くの新物質が検出された.それにより,ガスハイドレートの高圧相が決定された上に,未発表であるが,これを用いた天然の鉱物の同定成果が続いている.来年度中には,それらは次々と発表される. さらに,主目的であるプレート境界の過去の地震断層について,多くの新発見がなされ,国際学会で発表し,また国際誌に印刷公表された.その中には世界で初めて,付加体の境界断層から地震の化石とも言われているシュードタキライトが発見されたことが挙げられる.また,最古の付加体のプレート境界断層から,流体包有物が同定され,その条件が推定された.これは,初めてのバイモーダルの流体を物語る貴重な発見である.さらに,オフィオライト中のプレート運動に密接する破砕とそれに伴う変形が詳しく記載され,国際誌に発表された.そのほかに,過去のプレート上の堆積物が,付加体に持ち込まれる過程での変形の具体的有様が詳しく解析された.以上のように,最終年度に本主目的の研究は達成された.
|