研究課題/領域番号 |
13305019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
日高 邦彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90181099)
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研究分担者 |
松岡 成居 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10114646)
千葉 政邦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (20011140)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
56,030千円 (直接経費: 43,100千円、間接経費: 12,930千円)
2003年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2002年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2001年度: 46,670千円 (直接経費: 35,900千円、間接経費: 10,770千円)
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キーワード | ガス絶縁 / 低環境負荷 / SF_6ガス / CF_3Iガス / 空気 / 窒素 / V-t特性 / 極低温 / 電力機器 / 混合ガス / 絶縁破壊電圧 / N_2混合ガス / 方形波パルス / 極低温窒素ガス / 極低温空気 |
研究概要 |
実用的な送電路・変電機器を念頭に置き、特性把握のあまり進んでいないガスギャップの絶縁破壊電圧の確率分布や、急峻過渡過電圧(VFTO)を含む電圧-時間(V-t)特性についての混合比依存性を明らかにするために、新たに、方形波パルス電源を導入することにした。その最適仕様を十分吟味した結果、以下の仕様が実現可能であることが判明した。電圧波形:方形波、可変電圧範囲:40〜200kVの範囲で連続可変可出力、電圧極性:正・負切替可能、パルス幅範囲:10μs以上で連続可変パルス幅、方形波立上がり時間:16ns、方形波降下率:2.5%以下、方形波平坦率:5%以下。 これまでに同電源を用いて、地球温暖化への寄与は大きいが現状では絶縁ガスとしてほぼ100%のシェアを占めるSF_6ガス、環境負荷の小さいSF_6-N_2混合ガス、CF_3Iガス、空気、窒素の各ガス中において放電特性を調査してきた。 CSF_6-N_2混合ガスの絶縁特性は混合比に対する相乗効果を持つことが知られているが、これが放電遅れ時間10ns付近の短時間領域でも成立することを明らかにした。 CF_3Iガスは環境負荷が非常に小さく絶縁性能も高いものの、大気圧での液化温度が-22.5℃と高い。これを解決するべく空気ならびに窒素と混合し分圧を下げることを試みた。両混合ガスのV-t特性に大きな差は見られず、いずれもCF_3Iガスの混合率60%で純粋SF_6ガスと同等のV-t特性を持つという良好な特性を示した。 さらに環境負荷の全くない空気と窒素を、液体窒素温度まで冷却することで密度を高め、絶縁性能の向上を図った。空気や窒素はSF_6ガスの3分の1程度の絶縁性能しか持たない。しかし液体窒素温度では、同じ圧力を保ちつつ室温の3.8倍程度の密度にするごとができる。しかも温度低下に伴う特性の劣化はないため、SF_6ガスに匹敵する絶縁耐力を持たせ得ることが明らかとなった。
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