研究課題/領域番号 |
13307003
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
赤池 紀生 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30040182)
|
研究分担者 |
古江 秀昌 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20304884)
石橋 仁 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50311874)
鍋倉 淳一 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (50237583)
桂林 秀太郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 学術研究員
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
53,820千円 (直接経費: 41,400千円、間接経費: 12,420千円)
2002年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2001年度: 37,700千円 (直接経費: 29,000千円、間接経費: 8,700千円)
|
キーワード | GABA / 抑制性シナプス後電流 / シナプス・ブートン標本 / 焦点刺激法 / 海馬CA1ニューロン / 脊髄後角ニューロン / 脊髄背側交連核 / 神経終末部 / 単一ブートン / フォーカル刺激 / mIPSC / eIPSC / LTP / PTP / 生体染色 |
研究概要 |
1、海馬CA1錐体細胞に投射する抑制性微小シナプス終末部を焦点刺激することにより抑制性誘発シナプス後電流(eIPSG)を記録し、このeIPSCがセロトニン(5-HT)受容体の活性化によりいかに修飾されるのかを検討した。その結果、各々の神経終末部に存在する5-HT受容体のサブタイプ(5-HT1Aと5-HT3)の分布は5-HT1Aのみか又は5-HT1Aと5-HT3の両者からなっていた。そして、5-HT1A受容体の活性化はGABA遊離の抑制と、刺激に対する遊離応答比の減少をもたらした。他方、5-HT3受容体の賦活はGABA遊離を増大した。このように5-HT受容体のサブタイプの違いがGABA遊離に大きな影響を与えることが明らかとなった。 2、グリシンとGABAを共放出する(いわゆるco-release)機構が本当に単一神経終末部に存在するのか否かを、脊髄の痛覚伝導路ニューロンへ投射する抑制性シナプスブートンを焦点電気刺激することにより研究した。その結果、脊髄第二層後角神経細胞と脊髄背側交連核神経細胞に投射する抑制性神経終末部にてグリシンとGABAのco-releaseの存在が確かめられた。 3、GABA作動性神経終末上にいかなる電位依存性Caチャネルが存在するのかを検討した。海馬CA1錐体細胞に投射するGABA神経終末を焦点刺激しながらL、N、P、Q、R型の選択的Caチャネル阻害剤を作用させた。その結果、これらの5種類全てのCaチャネルが存在し、自発性のGABA遊離と可塑性の発現にはL型Caチャネルの機能が重要で、一般的活動電位の発生によるGABA遊離にはN、PとQ型がその役割をはたしていることがわかった。
|