研究課題/領域番号 |
13307018
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
滝澤 久夫 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (90171579)
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研究分担者 |
木村 博司 久留米大学, 医学部, 教授 (20112039)
畑 由紀子 富山医科薬科大学, 医学部, 教務職員 (30311674)
小湊 慶彦 富山医科薬科大学, 医学部, 講師 (30205512)
副島 美貴子 久留米大学, 医学部, 助手 (80279140)
神田 芳郎 久留米大学, 医学部, 教授 (90231307)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
28,860千円 (直接経費: 22,200千円、間接経費: 6,660千円)
2003年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2002年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2001年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
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キーワード | 血液型 / ABO式血液型遺伝子 / ABO式血液型合成酵素 / フコシルトランスフェラーゼ / 転写 / CpGアイランド / E box / N box / ABO式血液型 / 遺伝子発現 / 転写制御 / DNAメチレーション / 転写抑制因子 / FUT-2遺伝子 / H遺伝子 / 転写開始点 / プロモーター / 5'RACE法 / DNAメチル化 |
研究概要 |
ABO式血液型はO型のH抗原を基礎としてA型およびB型抗原が発現している。H抗原を導く遺伝子がH遺伝子であり、A型およびB型抗原を導く遺伝子がABO遺伝子である。即ち、ABO式血液型はH遺伝子とABO遺伝子の共同作業から生まれる。これまでの研究からH遺伝子の上流域にはE boxがあり、bHLH型の転写因子が転写に関わっていることが推測され、また、ABO遺伝子の上流域にはN boxがあり、N boxにはbHLH型の転写抑制因子HESとHERPが結合して転写制御に関与することを明らかにした。強力な転写抑制因子であるHESとHERPは他のbHLH型の転写活性化因子とヘテロダイマーを形成し、転写を抑制することが知られている。即ち、FUT遺伝子においてはbHLH型の転写抑制因子がbHLH型の転写活性化因子とヘテロダイマーを形成して転写を抑制し、ABO遺伝子ではbHLH型の転写抑制因子が上流域に結合して転写を抑制することが推測される。逆に、このbHLH型の転写抑制因子が減少すれば、H遺伝子においてはbHLH型の転写活性化因子により転写が活性化され、ABO遺伝子ではbHLH型の転写抑制因子による転写抑制が解除され転写が活性化され、ABO遺伝子とFUT遺伝子が共発現することが理解できる。一方、A型およびB型抗原の合成の関与する糖転移酵素においては膜貫通ドメインとその下流のアミノ酸残基、H抗原のフコース転移酵素においてはN末端が抗原合成において必要であることを明らかになったので、ABH抗原の合成ではフコース転移酵素のN末端とABO血液型合成酵素の膜貫通ドメインおよびその下流が相互作用し、連続する触媒作用が進行すると推測される。従って,これまでの研究成果から、ABO式血液型抗原の合成において、連続して触媒作用を行う糖転移酵素は遺伝子発現レベルと蛋白レベルで協調して発現・作用することが説明できる。
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