研究課題/領域番号 |
13307020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
林 紀夫 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00144478)
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研究分担者 |
石田 永 大阪大学, 医学部付属病院, 医員(臨床研究)
佐々木 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70235282)
望月 圭 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
39,000千円 (直接経費: 30,000千円、間接経費: 9,000千円)
2002年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2001年度: 22,880千円 (直接経費: 17,600千円、間接経費: 5,280千円)
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キーワード | NK細胞 / IFNα / IL-12 / 転移性肝癌 / 先天免疫 / 獲得免疫 / IFNγ / 遺伝子治療 / 肝癌 / MICA / レチノイン酸 / NKG2D |
研究概要 |
IFNαおよびIL-12による肝臓内の抗腫瘍免疫応答の誘導の差異を検討するために、それぞれの遺伝子を発現するプラスミドをマウスの尾静脈より注入した。遺伝子発現を血清中のサイトカイン濃度のELISA測定により判定したところ、高効率かつ持続的な発現が確認された。これらの遺伝子導入により、2週間にわたって肝内NK細胞の著明な活性化が誘導された。また、Colon26大腸癌細胞を脾臓に注入し、2日後にサイトカイン遺伝子を静注したところ、両遺伝子とも肝転移巣の形成を完全に抑制した。IFNαおよびIL-12の発現は共に1ヶ月以上にわたってIFNγの産生を誘導したが、IFNγノックアウトマウスを用いた検討から、IFNαによる抗腫瘍効果はIFNγ非依存的であり、またIL-12の抗腫瘍効果の一部にはIFNγが関与していることが示された。アシアロGM1抗体を用いたNK細胞の除去により、IFNαによる抗腫瘍効果は消失したが、IL-12による抗腫瘍効果は維持された。また、これらの遺伝子導入により肝転移が抑制されたマウスでは、後に獲得免疫応答を残したが、その効果はIL-12のほうがより強力であった。以上のことより、IFNαとIL-12は肝臓内の先天免疫応答を始動させ、肝臓を場とした抗腫瘍免疫応答を活性化する上で有用なサイトカインであると考えられたが、獲得免疫応答の誘導やIFNγ依存性あるいはNK細胞依存性に関して両サイトカインの間には差が認められた。
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