研究課題/領域番号 |
13307037
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高山 忠利 日本大学, 医学部, 教授 (30280944)
|
研究分担者 |
成瀬 勝俊 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50291323)
三木 健司 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10242059)
幕内 雅敏 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60114641)
渡邉 善広 日本大学, 医学部, 講師 (20240533)
加藤 高明 日本大学, 医学部, 講師 (40233788)
大石 均 日本大学, 医学部, 助手 (50277430)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
47,970千円 (直接経費: 36,900千円、間接経費: 11,070千円)
2003年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2002年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2001年度: 32,110千円 (直接経費: 24,700千円、間接経費: 7,410千円)
|
キーワード | 骨髄幹細胞 / 脱分化 / 肝不全 / サイトカイン / メチル化 / 部分肝切除 / 血液幹細胞 / 分化誘導 / Acetoaminofluorene / ケモカイン / Gene Chip / 脱メチル化 / Cell fusion / 骨髄細胞 / 肝細胞 / 間葉系幹細胞 / 共培養 / オンコスタチンM / HGF / Azacitidine / 骨髄移植 |
研究概要 |
【背景】近年、骨髄細胞が組織障害の修復に関与することが明らかになり、血液系の細胞のみならず、心筋や血管、神経組織など胚葉の壁を越えた可塑性を持つことが明らかになってきた。異性間の骨髄移植や肝移植後の肝生検標本より、骨髄細胞が、肝臓に遊走し肝細胞へ分化する可能性があることが明らかになった。 【方法】骨髄細胞と肝非実質細胞を用いてin vitroで安定的に骨髄細胞を肝細胞へ分化させるモデルを開発し分化に関与する因子について検討し骨髄細胞から肝細胞への分化に関与する幾つかの因子を同定した。次に、in vivoで肝障害に応答し肝再生に関与する骨髄細胞の分画を同定した。そして肝障害時において骨髄細胞中の肝再生関連因子の遺伝子発現動態を通常の状態と肝再生が抑制された状態で比較検討した。 【結果】in vitroの実験では各種サイトカインと脱メチル化剤の5-azacytidineおよびヒト肝不全患者血清を用いて培養した骨髄細胞はそうでない物と比較してより効率的に肝細胞へ分化誘導された。骨髄細胞の分化の場として同種の肝非実質細胞からの直接作用が骨髄細胞から肝細胞への分化誘導に必須であった。in vivoでは骨髄中の肝発生、再生関連遺伝子群は正常な肝再生が障害されている時により増幅された。骨髄中の修復に関与する細胞はLin-,CD34+,Sca-1+,c-kit+,CD49f+のいわゆる血液前駆細胞分画に存在した。 【結論】我々の開発した共培養モデルは比較的短時間で分析が可能なため骨髄からの分化誘導の因子解明のための基礎研究に大きく寄与することと思われる。骨髄中の血液前駆細胞の分画に存在する細胞は、肝臓が自ら肝再生を行なうことが出来ないような状態の時に動員され肝再生の一翼を担うことが解明された。この因子を更に解明する事で新たな肝疾患の治療戦略が生まれる可能性が示唆される。
|