研究課題/領域番号 |
13307048
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三宅 養三 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30166136)
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研究分担者 |
近藤 峰生 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80303642)
中村 誠 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60283438)
寺崎 浩子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40207478)
鈴木 聡 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90314012)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
47,190千円 (直接経費: 36,300千円、間接経費: 10,890千円)
2002年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2001年度: 33,150千円 (直接経費: 25,500千円、間接経費: 7,650千円)
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キーワード | Occult macular dystrophy / 先天停止性夜盲 / 完全型 / 不全型 / ON型双極細胞 / OFF型双極細胞 / CACNAIF遺伝子 / NYX遺伝子 / APB / PDA / ERG / 遺伝性網膜疾患 / 分子遺伝 / 病態生理 / 不全型先天停止性夜盲 / 白点状眼底 / CACNA1F遺伝子 / RDH5遺伝子 |
研究概要 |
眼底に検眼鏡的異常がみられない"Occult macular dystrophy"は、我々により同定された新しいタイプの黄斑dystrophyであるが、本症36例の臨床特性を研究した。8家系に常染色体優性遺伝が示唆された。視力は0.1から1.0まで分布し、その多くが赤緑色覚異常を示した。眼底と蛍光眼底写真はいずれも正常所見を示したが光学的断層撮影(OCT)で精査すると、統計学的に有意に黄斑部網膜の厚さが正常より薄いことが示された。 いわゆるnegative ERGを示す先天停止性夜盲が完全型と不全型とに分類され、各々が異なった疾患であるとする我々の主張は分子遺伝子学的に証明されたが、我々の90症例の臨床特性と分子遺伝子学的検討がなされた。完全型では半数の症例でNYX遺伝子の変異が証明され、これがみられない症例は常染色体劣性の本症と考えられた。不全型では検査した15例全例にCACNAIF遺伝子の変異が示され、多くの新しい変異部位が見いだされた。完全型がON型双極細胞の選択的な完全機能欠落をもち、不全型はON, OFF両型双極細胞にわたる不完全な機能不全を有することがERGを用いたヒトと猿の研究から証明された。双極細胞の機能不全が自覚的な視機能にどのように反映するかが今後の研究課題となる。 さらに黄斑部機能が網膜の他の部位とは異なる可能性が色覚を用いた心理物理学的検査ならびに我々が開発した黄斑部局所ERG検査から示唆され、完全型がON経路の機能遮断があるにもかかわらず、色覚が正常であること、コントラスト視力が比較的良好であることの解釈に役に立つことが判明した
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