研究課題/領域番号 |
13307067
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
佐々木 裕之 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (30183825)
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研究分担者 |
中尾 光善 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (00217663)
佐渡 敬 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (70321601)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
54,470千円 (直接経費: 41,900千円、間接経費: 12,570千円)
2003年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2002年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2001年度: 18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
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キーワード | DNAメル化 / DNAメチル化酵素 / メチル化CpG結合蛋白質 / ICF症候群 / レット症候群 / DNAメチル化 / レット症侯群 |
研究概要 |
DNA中のCpGのメチル化はエピジェネティックなゲノム調節機構の中核であり、その異常は先天疾患やがんを起こす。本課題では、DNAメチル化酵素とメチル化CpG結合蛋白質の生理的作用と病気との関係について、以下の成果を上げた。1.新規型DNAメチル化酵素DNMT3Aの生殖細胞特異的ノックアウトマウスを作成し、それらが雌雄とも不妊であり、配偶子におけるゲノムインプリンティングの確立が阻害されていることを見つけた。2.DNMT3A、DNMT3Bの標的配列特異性などの酵素学的性質を明らかにした。3.国内のICF症候群家系で新たなDNMT3B変異を報告したほか、散発例でこの遺伝子に変異のない患者を見つけた。つまり、この疾患の病因の多様性を明らかにした。4.新たなインプリンティング関連疾患として先天性奇形を伴う父性の片親性ダイソミー14を発見し報告した。5.メチル化CpG結合蛋白質MBD1による遺伝子発現調節とクロマチン形成の機序として、1)転写メディエーターMCAF/AMとヒストンメチル化酵素SETDB1/ESETの複合体を介する経路と、2)ヒストンのメチル化酵素Suv39、脱アセチル化酵素HDAC1/2、ヘテロクロマチン蛋白質HP1と協調する経路があることを示した。6.MBD1のメチル化DNA結合ドメインとメチル化CpGとの複合体構造を解明した。7.Rett症候群の原因遺伝子であるMeCP2のメチル化DNA結合ドメイン内の変異を詳細に検討し、転写抑制能とクロマチン形成が損なわれることを報告した。8.MBD1が塩基除去修復酵素(メチル化プリンDNAグリコシラーゼ)と共にDNA修復反応を促すことを報告した。以上、メチル化の確立機序と、メチル化により遺伝子を調節する機序、および疾患の発生機序について新たな発見があり、全容解明へ大きな進展があった。
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