研究課題/領域番号 |
13308035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斎藤 春雄 東大, 医科学研究所, 教授 (60114485)
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研究分担者 |
舘林 和夫 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50272498)
武川 睦寛 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30322332)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2002年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2001年度: 32,370千円 (直接経費: 24,900千円、間接経費: 7,470千円)
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キーワード | 細胞内シグナル伝達 / ストレス応答 / MAPキナーゼ / ヒト培養細胞 / 酵母 / 分子生物学 / 細胞生物学 |
研究概要 |
1.浸透圧センサー(Sln1およびSho1)による浸透圧感知の分子機構の解明。 (1)酵母浸透圧センサ-Sln1の温度感受性変異株(Sln1-ts4)は高温ではHog1MAPキナーゼ経路を過剰に活性化し、その結果致死的である。この致死性は、Hog1経路の活性を阻害することによって抑制できることを利用し、Hog1経路の活性化を抑制する新たな遺伝子を発見した。 (2)Pbs2 MAPKKはそのN末端の制御領域で複数の蛋白質と結合することにより、足場蛋白質として働く。Pbs2の変異株を系統的に探索しSsk2/Ssk22およびSho1に結合する部位をそれぞれ特定した。これらの変異株はSho1からの信号あるいはSln1からの信号の一方のみしか受け付けない。このことは足場機能が信号伝達の特異性決定に重要であることを示している。 2.ヒトストレス応答MAPKKK, MTK1活性化及び不活性下の分子機構。 (1)の活性化因子を探索する目的で、酵母細胞内に全長MTK1を発現し、cDNAライブラリーによる機能的相補法でGADD45蛋白質がMTK1の特異的活性化因子であることを見いだした。 (2)TGF-βによるヒトp38MAPKの活性化機構を解明した。膵細胞にTGF-βが作用するとSmad2/3の活性化を介して、GADD45βの転写が誘導され、MTK1の活性化を引き起こすことがわかった。Smad変異細胞ではGADD45βの転写誘導もp38MAPKの活性化も共に観察されなかった。また、アンチセンス法によりGADD45βの転写を抑制するとp38MAPKの活性化が阻害された。これらの結果より、TGF-βによるp38MAPKの活性化には、従来知られていたTAK1の活性化による経路とは別に、GADD45とMTK1を介する経路が存在することが解った。
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