研究課題/領域番号 |
13308037
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
二井 將光 (二井 将光) 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50012646)
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研究分担者 |
和田 洋 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50212329)
孫 戈虹 (和田 戈虹 / 孫 戈虹(和田 戈虹) / 孫 戈虹(和田)) 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (00314427)
三本木 至宏 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10222027)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2003年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2002年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
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キーワード | ATP / ATP合成酵素 / 回転反応 / F型ATPase / V型ATPase / リソソーム / プロトンポンプ / H^+-ATPase / 回転触媒 / エネルギー共益 / 分子モーター / 膜輸送 / F-ATPase / V-ATPase / ATPase合成酵素 / F_0F_1 |
研究概要 |
ATPase合成酵素(F型ATPase)は生体のエネルギー貨幣であるATPを合成するという極めて重要な役割を担っている。研究代表者らはF型ATPaseが化学反応とH^+輸送の共役に於いて、サブユニットの回転を伴う分子ナノモーターであることを、精製したF型ATPase、さらに大腸菌の膜に局在するF型ATPaseを用いて示した。特に工夫をした点は大腸菌より平面膜を調製し、F型ATPaseのF_0部分を用いてガラス面に固定する方法である。この系にATPを加えると反時計方向にαとβサブユニットよりなるα_3β_3部分が連続的に回転した。この結果はモーターの回転の機構、回転方向を決定する原理、回転とプロトンポンプ機能との共役機構を理解する上で極めて重要な知見である。 F型ATPaseと構造的に類似しているプロトンポンプATPaseとして、液胞型ATPase(V型ATPase)が知られている。本研究では、酵母のV型ATPaseを膜内在V_0部分を介してガラス面に固定し、膜表在V_1部分にプローブを導入し、V型ATPaseもF型ATPaseと同様に分子ナノモーターであることを証明した。 V型ATPaseはリソソーム、エンドソーム、シナプス小胞等のオルガネラの内部を、また、骨吸収窩、尿細管をはじめとする細胞外コンパートメントの内部を酸性にしている。すなわち、V型ATPaseが極めて興味深い多様性を持ち、多くの酸性環境を形成していることを明らかにした。さらに、局在性と生理的機能の多様性がサブユニットのイソフォームによって説明できることを示した。
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