研究課題/領域番号 |
13308055
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
岡野 光夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00130237)
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研究分担者 |
大和 雅之 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40267117)
菊池 明彦 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40266820)
横山 昌幸 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20220577)
秋山 義勝 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20349640)
清水 達也 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40318100)
KUSHIDA Ai Tokyo Women's Medical University, Department of Medicine, Research Assistant Professor (10338981)
青柳 隆夫 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40277132)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
53,040千円 (直接経費: 40,800千円、間接経費: 12,240千円)
2003年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2002年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2001年度: 27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
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キーワード | ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / パターン化温度応答性表面 / パターン化共培養 / 肝実質細胞 / 血管内皮細胞 / アルブミン産生 / 尿素合成能 / パターンサイズ / 温度応答性表面 / 細胞シートのマニピュレーション / 相転移挙動 |
研究概要 |
本研究では、温度変化に応答して水溶性を大きく変化させる温度応答性高分子のポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PIPAAm)とその誘導体で修飾した温度応答性パターン化表面を、電子線重合法を用いて作製し、これら表面の物性解析と異なる細胞種を用いた共培養、ならびに共培養細胞シートの作製への応用可能性を追究した。今年度は、パターンサイズの異なるパターン化温度応答性表面を作製した。具体的には、電子線重合法によりPIPAAmであらかじめ修飾された表面に、疎水性モノマーのブチルメタクリレート(BMA)溶液を塗布、パターンサイズの異なるマスクを介して電子線照射し、パターン化温度応答性表面を調製した。このとき、パターンサイズが100μm程度では、照射電子線の潜り込み等によりパターンサイズがマスクに比して変化する可能性が示唆された。この手法で、温度制御により部位特異的に親水性/疎水性(細胞非接着性/接着性)を制御しうる表面が調製できた。これらの表面を用い、肝実質細胞と、血管内皮細胞のパターン化共培養系を構築した。さらに、培養皿表面全体が親水性を示す20℃ですべての細胞を、パターン化形状を維持したまま1枚のシートとして回収できた。次に、共培養による肝実質細胞機能の変化をみるために、肝実質細胞から産生されるアルブミンの定量、ならびにアンモニア代謝に伴う尿素合成能を解析した。パターン化共培養により、いずれの機能も肝実質細胞単独培養系に比して高い数値を示した。さらにパターンサイズが小さいほど機能亢進することが明らかとなった。このとき、より小さなパターン化共培養系で肝実質細胞の培養期間が延長できる点も明らかとなった。以上の結果は、肝実質細胞と内皮細胞シートとの重層化によって得られた知見とよく一致していたことから、細胞-細胞間の距離がきわめて重要な影響を与え、細胞機能の発現につながるものと考えられる。
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