研究課題/領域番号 |
13309007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
加藤 博 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10134636)
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研究分担者 |
長澤 栄治 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00272493)
斎藤 寛海 信州大学, 教育学部, 教授 (00020628)
竹内 啓一 一橋大学, 名誉教授 (00017617)
大月 康弘 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (70223873)
臼杵 陽 国立民俗学博物館, 地域研究企画交流センター, 教授 (40203525)
立石 博高 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00137027)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
44,590千円 (直接経費: 34,300千円、間接経費: 10,290千円)
2003年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2002年度: 16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2001年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | 地中海世界 / 文化融合 / 文化対立 / 民族主義 / 多文化主義 / 国民国家 / ローカル・ノリッジ / グローバルゼーション / 複合文化社会 / ヨーロッパ / アラブ社会 / イスラーム / キリスト教世界 / ナショナリズム |
研究概要 |
地中海世界における文化融合と文化対立について、学際的立場から実証的・理論的検討を行った。地中海世界では、古来、等質的で閉鎖的な社会には見られない、異質な要素を取り込む開かれた社会秩序と統治システムが育まれてきた。しかし他方で、地中海世界は、とりわけ「民族主義」を背景とした「国民国家」システムが体制となった近現代において、異質な要素の対立の場ともなった。本研究では、地中海世界で育まれた異質な要素を取り込む開かれた社会秩序と統治システムについて、共同研究員各自の専門的視角から分析を行い、研究会を通じてこれら各アスペクトからの知見を総合し、地中海世界の多元的文化共存の様相、また現代における文化対立の位相について検討した。そしてまた、それを、地中海世界の伝統的文化的背景と、この伝統的文化背景を浸食し、地中海世界を異質な要素の対立の場とした「近現代の政治イデオロギー」との関係のうちに検証した。本研究の特色は、かかる作業を、地中海の南北、つまりヨーロッパ世界とイスラム世界を、ともに視野に入れ、社会科学と人文科学のディシプリンを動員して推進したこと、また、そうすることで、従来の国民国家単位の認識枠組みでは得られなかった地中海世界の政治的・社会的律動のダイナミズムを剔出するのに貢献したことである。かかる作業は、今日世界に生きる人々の、複合的に生成されつつあるアイデンティティ(帰属意識)構造と、それに規定された社会、世界状況の今後を見通す上で、格好のケース・スタディとなるものである。
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