研究課題/領域番号 |
13355014
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松重 和美 京都大学, 工学研究科, 教授 (80091362)
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研究分担者 |
石田 謙司 京都大学, 工学研究科, 講師 (20303860)
堀内 俊寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (10238785)
山田 啓文 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40283626)
原田 仁平 株式会社理学電機, X線研究所, 所長
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
39,910千円 (直接経費: 30,700千円、間接経費: 9,210千円)
2002年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2001年度: 23,140千円 (直接経費: 17,800千円、間接経費: 5,340千円)
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キーワード | 白色X線 / 全反射 / 表面構造 / 特殊環境 / 光触媒 / 薄膜 / X線フィルター / 有機材料 / その場観測 |
研究概要 |
本研究では、特殊環境下における薄膜や表面の構造変化を"その場"観測するため、白色X線を用いたエネルギー分散型全反射X線分析システムを開発し、有機ガスや紫外線照射下などの環境下における表面・薄膜分析に成功した。まず、X線反射率測定をエネルギー分散方式に拡張するために必要となるX線フィルターの理論的検証、試作を行った。具体的には、極薄Be箔、Au薄膜/極薄Be箔、Si極薄ウエハーを試料として作製し、その反射・透過スペクトルを数値計算すると共に、X線入射角依存性からX線フィルター機能について検討した。極薄Be箔単体およびBe/Auでは、なだらかながらバンドパス特性が観測された。極薄Be箔単体をフィルターとして用いて白色X線を用いたX線反射率測定を行ったところ、フィルター無しの場合と比較して、反射率にして1-2桁ほど感度が向上し、フィルター適用の有効性が示された。次に、次世代太陽電池や大気汚染物質除去などへの応用が期待される光触媒材料TiO_2単結晶の表面構造解析を行った。X線全反射の生じるゴニオ回転中心に反応場セルを設計・設置し、有機ガス雰囲気、紫外線照射という特殊環境下において観測を行った。ルチル型TiO_2単結晶の(110)、(200)、(002)表面を各種有機ガス(H_2O, C_2H_5OH, CH_3OH, CH_3COCH_3)に暴露しながら紫外線を照射し、その格子変調を観測した。その結果、メチルアルコール蒸気下での紫外線照射により(110)表面の表面構造が変調される現象を見いだした。他の単結晶表面では(110)表面と比較して顕著な変化は観測されず、(110)面の光触媒活性が強い事が確認された。加えて、nm膜厚の有機強誘電体薄膜の熱的構造変化や表面散乱波の測定を行い、特殊な環境下にある表面・薄膜の表面分析手法としての応用できる可能性を示した。
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