研究課題/領域番号 |
13357019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内海 英雄 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20101694)
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研究分担者 |
竹下 啓蔵 放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, 主任研究員 (70175438)
安井 久喬 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20089923)
竹下 彰 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30038814)
山田 健一 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (60346806)
輿石 一郎 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (20170235)
小澤 俊彦 放射線医学総合研究所, 副所長 (40160858)
山本 悦治 (株)日立メディコ, 副本部長
門司 晃 九州大学, 医学研究院, 助手 (00294942)
市川 和洋 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (10271115)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2003年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2002年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2001年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
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キーワード | ESRI / フリーラジカル / 酸化ストレス / 活性酸素 / MRI / 病態解析 / 消化管障害 / 虚血再灌流障害 / ESRI・MRI / スピンプローブ / 生体計測ESR / 糖尿病 / 胃潰瘍 / スピントラップ / 活性窒素 / 心不全 |
研究概要 |
フリーラジカルの生成と疾患の成因・増悪との関連性を検討する上で、その生成部位を特定の臓器・組織と対応付けることは不可欠である。そこで本研究では、酸化ストレス性疾患の病態解析を目的として、フリーラジカル分布を視覚化するESRIと解剖学的情報を提供するMRIの融像システムを開発し、動物計測への応用を行った。 ESRI, MRI両方の画像で視覚化されるニトロキシルラジカルを位置補正マーカーとして用い、融像精度改善の目的でシミュレーションによるESR画像作成行程の綿密な検討を行うことによりシステムを構築した。そこで、ニトロキシルラジカルをスピンプローブ剤として動物に投与し、フリーラジカル動態を視覚化した。さらに、プローブ剤処置前に活性酸素発生試薬を経口投与することで、胃内での活性酸素生成を示す画像を取得した。 我々は、病態モデルにおける生体内フリーラジカル反応を無侵襲かつリアルタイムに解析する手法として生体計測ESR/スピンプローブ法を提唱しており、スピンプローブ剤のESRシグナル減衰速度を活性酸素生成の指標として活性酸素生成機序の解析を行ってきた。そこで、酸化ストレス性疾患として、消化管障害、糖尿病や脳虚血再灌流障害モデルにおいてフリーラジカルの生成部位および種類を検討した。その結果、生体膜透過特性の異なる数種のスピンプローブ剤を用いることにより、非ステロイド性抗炎症薬誘発胃粘膜障害ではヒドロキシルラジカルが細胞内で生成し、脳虚血再灌流障害では脂質ラジカルが脳血管系細胞膜で生成することが示され、疾患モデルによる活性酸素生成機序の違いを明らかにした。 以上より、本研究で開発したESRIとMRIの融像システムは生体内での活性酸素生成を明らかにするための強力な分析手段であると考えられ、今後、酸化ストレス性疾患における活性酸素生成機序解明への応用が期待される。
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