研究課題/領域番号 |
13357020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
家入 一郎 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教授 (60253473)
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研究分担者 |
浦江 明憲 九州臨床薬理クリニック, 臨床研究部長
樋口 駿 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (40218699)
大坪 健司 鳥取大学, 医学部附属病院, 教授 (80260701)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
36,530千円 (直接経費: 28,100千円、間接経費: 8,430千円)
2003年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2002年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2001年度: 28,080千円 (直接経費: 21,600千円、間接経費: 6,480千円)
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キーワード | ABCトランスポーター / p-糖タンパク / MDR1 / BCRP / 基礎研究 / 臨床試験 / 4MU / 胎盤 / hapolotype / diplotype / タクロリムス / 部分肝移植 / SNPs / 中枢毒性 / MDR1遺伝子 / MRPs遺伝子 / 薬物脳移行 / 遺伝子多型 / モルヒネ / ジゴキシン / オーダーメイド医療 |
研究概要 |
本研究では、ABCトランスポーターであるp-糖タンパク(MDR1遺伝子)とBCRP遺伝子に焦点を当て、基礎研究と臨床研究に分け、検討を加えた。 基礎研究では、血液あるいは胎盤を試料に多型解析を行い、両遺伝子の構造の特徴付けを行った。さらに、翻訳領域ならびに5'UTRの多型の機能評価として、主に胎盤でのmRNAおよびタンパク発現への影響を中心に検討を加えた。 臨床研究では、以下の3つの臨床試験を実施した;(i)digoxinを基質薬物として、bioavailabilityならびにクラリスロマイシンとの相互作用に見る個人差とMDR1遺伝子多型との関連を健常成人を対象とし検討した;(ii)部分肝移植時に見られるタクロリムスが原因となるけいれんを始めとする中枢毒性とMDR1遺伝子多型との関連を明らかとした;(iii)モルヒネ服用患者に見る耐性の獲得ならびに錯乱等の中枢毒性と多型との関連を評価した。 以上の検討を通し、以下の点が明らかとなった(臨床的意義のみを記載)。 (1)基質薬物の吸収や吸収過程での相互作用は、p-糖タンパクの機能により影響を受け、遺伝子型によりその程度を予想することが可能であること。 (2)基質薬物の中枢毒性、すなわち、中枢移行にもp-糖タンパクが関与し、遺伝的特徴が観察される。 以上の検討より、薬物療法における体内動態や効果にはABCトランスポーターが強く関与し、その個人差を遺伝的特徴から説明できることが示唆された。
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