研究課題/領域番号 |
13358008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田辺 哲朗 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00029331)
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研究分担者 |
田中 功 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 助教授 (70183861)
吉田 朋子 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90283415)
武藤 俊介 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20209985)
丸山 忠司 若狭湾エネルギー研究センター, 主席研究員
北条 喜一 日本原子力研究所, 東海研究所・固体物理研究室, 室長
KITAJIMA Masahiro National Research Institute of Materials, Principal Researcher
北條 喜一 日本原子力研究所, 東海研究所・固体物理研究室, 室長
丸山 忠志 若狭湾エネルギー研究センター, 主席研究員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 32,700千円、間接経費: 9,810千円)
2003年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2002年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2001年度: 24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
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キーワード | ナノ構造解析 / 電子エネルギー損失分光 / X線広領域吸収端微細構造解析 / 照射損傷 / 格子欠陥 / 粒子線誘起発光 / 放射線有効利用 / レーザープローブ分析 / 電子線エネルギー損失分光 / X線広域吸収端微細構造分析 |
研究概要 |
本研究の目的は、格子欠陥および欠陥生成(照射損傷)を電子構造の変化を伴う化学的変化であるという認識のもとに新たな展開をはかり、より現実的で応用範囲の広い知見を与え、(a)ナノ領域での化学反応を制御し材料に新機能を付与させる、あるいは材料の性質を改質させること、これを利用して(b)放射線を有効に利用できるようにすることにあり、今年度の成果は以下の通りである。 (1)様々な波長の光や電子をプローブとした新しい分析手法を駆使し、固体表面からある深さ領域に注入される粒子の挙動をその場観測することに成功した。 (2)電子エネルギー損失分光における拡張微細構造(EXELFS)および吸収端近傍微細構造(ELNES)の解析から、黒鉛のsp^2混成軌道以外の化学結合の形成とそれに伴うフラーレン類似相の生成を証明した。またナノスケールの照射損傷構造解析を動径分布関数により解析する方法を確立した。 (3)照射による表面改質のキャラクタリゼーションのために、低角度入射電子顕微鏡法を新たに提案し、表面ブリスタリングの非破壊構造解析を行った。これにより共有結合性物質における非晶質の塑性変形のメカニズムとして局所等エネルギー変形機構を提案し、この問題に新たな光を与えつつある。 (4)また炭化珪素の照射損傷に伴うスエリング(体積膨張)の問題に古典分子動力学法によるダイナミクスの可視化適用を行い、古典的なボイドスエリングに加えて、非晶質化における同種原子対の結合距離の非対称性による体積膨張によって、この物質の大きなスエリングが説明できることを示した。 (5)ミクロな物性測定としての微小押し込み試験(ナノインデンテーション)を有限要素法によって計算機モデリングを行い、イオン照射の場合のような層状に硬度の異なる物質から、特定部分の機械特性を抽出することのできるシステムを開発した。 (6)γ線照射による金属からの二次電子放出を利用した新しい電池或いは発電システムを提案し、実際にγ線エネルギーを電気エネルギーに変換できることを実験的に示した。
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