研究課題/領域番号 |
13359003
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
月原 冨武 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00032277)
|
研究分担者 |
植木 龍夫 高輝度光科学研究センター, 放射光研究所利用施設部門, 部門長(研究職)
吉崎 和幸 大阪大学, 健康体育部, 教授 (90144485)
川合 知二 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20092546)
樋口 尚弘 インターサイト・ナノサイエンス株式会社, 代表取締役(研究職)
上坪 宏道 高輝度光科学研究センター, 副会長(研究職)
江島 大輔 味の素株式会社, 医薬研究所, 主任研究員
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2002年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2001年度: 31,850千円 (直接経費: 24,500千円、間接経費: 7,350千円)
|
キーワード | IL-6 / IL-6受容体 / 結晶構造 / 原子間力顕微鏡 / シグナル伝達 / インターロイキン-6 / インターロイキン-6受容体 / 複合体 / 結晶構造解析 |
研究概要 |
1.ヒトsoluble IL-6受容体精製実験 抗IL-6受容体抗体産生細胞(AUK181-6)をマウス30匹腹腔中で培養し,腹水からAUK181-6を分離・精製した.腹水30mlからAUK181-6 150mgを得た.sIL-6受容体を特異的に吸着させるアフィニティ支持体を作製した.このアフィニティ支持体のカラムを用いて,sIL-6受容体をsIL-6受容体産生CHO細胞の培養上清から分離した.培養上清250mlからsIL-6受容体約6mgを得た。 2.ヒトIL-6の新しい結晶系の結晶による構造解析 ソーキング法によるペプチドとの結合能を調べるために、溶媒含量の高い結晶を作成し、その構造決定を行った。これまでの結晶では見えなかったループ領域の構造が見えるようになった。現在ペプチドの溶解度を高めるために溶媒置換を行っている。 3.IL-6のIL-6受容体への結合を介した、シグナル伝達 IL-6のsite1(IL-6R結合部位)に結合するFELRYペプチド(15mer)を用いて機能阻害を検討した。IL-6依存性増殖細胞を用いてrIL-6刺激下に0.2〜25%FELRY飽和溶液を加えたところ、25%溶液でわずかに抑制がみられたが、確証は得られなかった。1)FELRYがsite1に結合するもののIL-6機能伝達部位を認識していない、2)FELRYは難溶で阻害量に達していない、3)site1がIL-6Rの結合部位ではない、等が考えられる。今後易溶性のペプチドを合成して、また阻害を示すscFvのヒトIL-6抗体(28kd)をPhage display法により得たのでこれも用いて検討する。 4.蛋白質分子の高分解能走査型プローブ顕微鏡像を得る手法の開発 IL6と同等の分子量を持つ蛋白質分子としてcytochrom c分子を、2次元結晶化させ固定する基板としてグラファイトを用い、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察を行った。グラファイト基板に滴下時の蛋白質溶液(濃度50μg/ml)の温度が室温程度の場合、蛋白質分子は基板上にランダムに凝集することがAFM観察により明らかになった。一方、試料溶液を80℃程度に昇温させて行った場合では、下地基板(グラファイト)の結晶方位に沿った2次元結晶構造を得ることに成功した。
|