研究課題/領域番号 |
13410033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋田 喜代美 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (00242107)
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研究分担者 |
高木 和子 立命館大学, 文学部, 教授 (90091834)
高橋 登 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00188038)
山形 恭子 金沢大学, 法学部, 教授 (20085963)
古池 若葉 跡見学園女子大学, 文学部, 専任講師 (40307690)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | かき(書き・描き) / 表記知職 / かな文字 / 描画 / 数字 / 運動制御 / 領域固有性 / 制約 / 表記知識 / 表記活動 / 読み書き / 乳幼児 / 談話 / 記号操作 / 数表記 / 表記 / 文字 / 表記ルール / 書き / 描き |
研究概要 |
描画領域、文字領域、数字領域の表記知識の発達について、乳児、幼児期について各々の研究分担者が担当して研究を進めた結果として各領域について以下の成果を得た。 1 描画領域については、乳時期における描きと書きの初期発達において表記の発生に影響する要因として描線描出能力、運動制御能力の発達の影響を乳児課題面接によって検討した結果表記活動と描線発達の間には有意な偏相関が得られたことから運動制御発達が表記発逮に寄与していることが示された。知職においては領城固有説を支持しつつも運動発達のような領域普遍的要因がそこに関与する可能性が示された。また幼児期における立体描画発達については、事物の境界・輪郭を描画線分で描き出すという写像原理はすでに3歳までに獲筍され、事物の面間の空間関係の写像、事物の色の写像、面の数の写像という順序に写像原理が猫得されていくことが示された。 2 文字領域については、文字知職の配置ルールとして、直線性、多様性、分離性のいずれを利用しているかを幼児並びに大学生を対負に検討した結果、成人が文字判断に利用するのは直線性と多様性であり分離性はルールとして利用されていないのに対し、幼児では分離性ルールを使用することが示された。この分離性ルールの利用が1文字1モーラ対応のかな文字体系においては対応への注意を強めているのではないかと推察される。これまで表記知職ではアルファベット圏の研究であるのでCVC構造の細分化能力は日本語とは異なっており、日本では幼児が分離性ルールという表記知織を使用することによって英語圏のような直線性や多様性どは異なるルールを使用していることが示唆される。 3 数字領城については、幼児のインフォーマルな数表記において、誤記分析から、数字の慣習表記の習得と共に、桁概念,桁の方向性、複数桁の表記の仕方を習得していくことが示された。また数演算と数表記との関連性を調べた結果、数表記システムの知識の発達は必ずしも数量操作と関連しあって発達しておらず発達の独立性が示唆された。
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