研究分担者 |
丸野 俊一 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (30101009)
田嶌 誠一 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (70163459)
笠原 正洋 中村学園大学, 家政学部児童学科, 助教授 (10231250)
後藤 晶子 国立肥前療養所, 情動行動障害センター臨床研究部, 研究員, 医師
田代 勝良 西九州大学, 健康福祉学部, 助教授 (90300467)
大隈 紘子 大分県精神保健福祉センター, センター長
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 潜在的児童虐待被害 / 児童虐待の認知 / 保育所での実態 / 虐待の早期発見と対策 / 多重型児童虐待目録 / 幼児用児童虐待症状尺度 / 保育士による園内での虐待 / 養護施設への措置児童 / 児童虐待被害 / 潜在的(未通報)・顕在的事例 / 実態調査 / 多重虐待(5タイプ) / 心への影攣(SE,解離,欝,PTSD) / 虐待としつけ / 虐待の認知 / 保育士の養育者による虐待の検出 / 潜在的(未通報)事例 / 心への影響(SE,解離,欝,PTSD) / 保育士による虐待 / 児童虐待被害体験 / 潜在的(非通報)事例(大学生) / 複数型被虐待(5タイプ) / DV目撃の影響 / 精神科通院患者 / 甘えタイプ |
研究概要 |
3年間を通して,以下の一連の研究を行った. (1)一般サンプル(大学生)を対象に,潜在的児童虐待被害の実態およびその心に及ぼす影響を検討した.その結果,多くの潜在化した被害者が存在すること明かとなった. (2)これまでに開発してきた「多重性児童虐待目録」の併存的妥当性を検討した.その結果,理論的に予想される方向の結果が得られ,妥当性が確認された.また「多重型児童虐待目録」を養護施設に措置された被虐待児に面接形式で実施し,臨床的妥当性の探索的検討を行った.本目録が,これらの子どもの体験した虐待経験を概ね測定していることが確認された. (3)F県3市の保育園に在園する幼児について,親による虐待の実態の大規模調査を保育士に実施した.その結果,約1.5%の潜在的被虐待児が存在することが明らかなった.また同時に,1-3歳児用・4-5歳児用の「幼児用児童虐待症状尺度」を開発した. (4)保育士の被虐待児の早期発見と対応に伴う問題点に関する質問紙調査を行い,その結果を質的に分析した.この結果をとおして,潜在化する被虐待児の早期発見と対応のための対策を考案する上で,今後の研究の手がかりを得た. (5)保育士による園内での児童虐待の実態を,大学生の回想報告の調査を行うことで明らかにした. (6)大規模な精神科医療機関に通院する患者における潜在的児童虐待被害の実態を調査した. (7)虐待通報が十分に行われていない理由として考えられる「虐待・しつけの認知」に関するズレを,13の職種の人たち(児童相談所職員,医師,検察官,保育士,教師,その他の職種,主婦,大学生など)について調査し,比較検討した.その結果,児童相談所の児童虐待に専門性をもつ人たちは,一般人(主婦,他の職種,大学生)よりも,虐待的行為をより非虐待的に見なしていることが明らかとなった.また他の職種の人の評定値は,これら2群の間にくることがわかった.
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