研究課題/領域番号 |
13410041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
安藤 清志 東洋大学, 社会学部, 教授 (50125978)
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研究分担者 |
松井 豊 筑波大学, 人間総合科学科, 助教授 (60173788)
福岡 欣治 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 専任講師 (80310556)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 航空機事故 / 死別 / 災害 / ストレス / ソーシャル・サポート / GHQ / IES / 悲嘆 / PTSD / 遺族 |
研究概要 |
本報告書は、1994年に発生した名古屋空港中華航空機墜落事故の遺族77名に対するアンケート調査、「一般遺族」に対する予備調査(有効回答数1253名)、本調査(有効回答数835名)、および、前述の墜落事故遺族に対して2000年に実施した(第1回)アンケート調査の再分析の結果を含む。航空機事故遺族に関しては、事故後8年半を経過した時点においても、統制群として設定された「一般遺族群」と比較して精神的健康度の悪化が持続し、事故の衝撃も残存していた。具体的には、GHQ-12の得点は、事故遺族群が5.73に対して一般遺族群は4.06であり、事故遺族群のほうが有意に高かった。また、IES-Rの得点(侵入、回避、過覚醒得点)は、事故遺族群でそれぞれ12.05,11.06,7.55であったのに対して、一般遺族群ではそれぞれ3.71,4.75,1.68だった。こうした傾向の原因として、悲惨の遺体確認現場の目撃、意味了解の困難さ、ソーシャル・サポートの縮小、不適切な取材活動、当事者(航空会社、メーカー)の対応等が検討された。さらに、日本における航空機事故遺族に対する対策が乏しいことを指摘し、とくに遺族の短期的・長期的な心理的ケアを定める法律の制定が必要であることが強調された。一般遺族調査に関しては、直後悲嘆の規定要因やソーシャル・サポートの効果、死別後の自己変容など多くの側面から分析が実施された。
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