研究課題/領域番号 |
13410053
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
細井 勇 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (70190204)
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研究分担者 |
池田 敬正 四天王寺国際仏教大学, 人文社会学部, 教授 (00071209)
菊池 義昭 (菊地 義昭) 共栄学園短期大学, 社会福祉学科, 助教授 (50258927)
池本 美和子 佛教大学, 社会福祉学部, 助教授 (90308932)
山田 勝美 長崎純心大学, 人文学部, 講師 (70290640)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 石井十次 / 岡山孤児院 / 養護実践 / 慈善事業 / 歴史 / 施設史 / キリスト教史 / 施設史研究 / キリスト教 |
研究概要 |
本共同研究が意図したのは、これまでの石井十次と岡山孤児院史研究を継承するとともに、「養護実践」という視点から、その今日的意義を検証するための基礎研究を行うことである。そこで、最優先したのが、「石井十次資料館」所蔵資料の整理とその目録化の作業を継承することであった。その成果が『石井十次資料館蒐・所蔵仮目録手紙文書の部』(2004年)である。また、石井記念友愛社から『石井十次資料館研究紀要』を継続して刊行し、研究成果を発表するとともに資料紹介を行ってきた。例えば、菊池は岡山孤児院の養護実践と家庭舎の建設との関係を明らかにした。細井は、石井十次のキリスト教信仰と慈善事業との関係を明らかにした。 今回の研究成果報告書は、4つの研究報告、1つの解説、4つの資料紹介から構成されている。研究報告では以下のことを明らかにした。池田は、石井の慈善事業は、個人の自由と尊厳を求めていくものであったが、近代日本における上からの公共性を受容せざるを得なかったことを明らかにした。菊池は、石井がその養護実践を通じて到達した「岡山孤児院一二則」は、養護実践の原理を初めて示したもので、その家族主義、里親委託制、非体罰主義、密室教育等には、ソーシャルワークとしての原理に通じる意味があることを示した。細井は、石井の孤児教育実践の変遷過程は、ミュラー主義と独立自活主義との間で大きく揺れるものであったこと、それはまた、孤児教育実践と伝道事業との関係の変化でもあったことを明らかにした。また、石井十次が炭谷小梅に送った手紙を検討し、岡山孤児院運営において炭谷小梅が重要な位置を占めたことを確認した。元村は、石井十次資料館蒐・所蔵仮目録手紙文書の部』の解説を行った。 なお、資料として以下の4つを紹介した。すなわち、石井十次から炭谷小梅への書簡、小野田鉄弥原稿、石田弁所感、ある農場学校卒業生の日誌である。
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