研究課題/領域番号 |
13410093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 大学評価・学位授与機構 |
研究代表者 |
小野 嘉夫 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 名誉教授 (10016397)
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研究分担者 |
六車 正章 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 教授 (00321597)
森 利枝 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 助教授 (00271578)
宮崎 和光 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 助教授 (20282866)
濱中 義隆 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 助教授 (10321598)
神谷 武志 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 客員教授 (70010791)
喜多 一 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (20195241)
大塚 雄作 大学評価・学位授与機, 構・評価研究部, 教授 (00160549)
齋藤 安俊 大学評価・学位授与機, 構・学位審査研究部, 教授 (40005236)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 情報通信技術 / 単位累積 / インターネット授業 / 遠隔教育 / 単位移籍 / 授業配信 / eラーニング / バーチャルユニバーシティ / バーチャル・ユニバーシティ |
研究概要 |
本研究では、大学に属することなく単位を累積した学修者に対して学士の学位を授与してきた大学評価・学位授与機構の活動を踏まえ、ITを利用した高等教育方法の展開について技術面、制度面および質の保証の観点から調査し、課題を明らかにすることを試みた。(A)技術的側面の特徴として、インターネットによる遠隔教育が主流となっていること;教育のコンテンツ、教育方法(特に双方向性のコミュニケーション)の改革に注意が向けられていること;教材作成ソフトウエアが普及しつつあること;新しい形態として授業コンテンツの作成、発信に責任を持つハブ大学と契約を結んだ複数の短期大学、専門学校群からなる遠隔教育コンソーシアムが運営されており、ダブルスクールの新しい形態を提示していること;が挙げられる。(B)制度的側面の特徴として、アメリカ合衆国では、実質的教育を行わずに学位を濫発する擬似大学を警戒して高等教育法の改訂が行われ、遠隔授業による教育が50%を超える学生は連邦奨学金の対象外とする条件付け(50%ルール)が導入されたこと;これによる遠隔教育導入への抑制効果を緩和するため、遠隔教育デモンストレーションプログラム制が導入されたが連邦政府の高等教育への直接介入という問題を残したこと;日本では通信教育の規定として面接授業の最小要求時間が定められているが、遠隔授業が面接授業と同等の効果があると認められる場合には双方向性でなくても良いように制度改訂が行われ、60単位まで認められることとなったこと;が挙げられる。(C)質保証面の特徴として、英国のオープンユニバーシティは取得単位を積算する際に自大学での学修に加えて他教育機関で学んだ学修も加算することを認めており、科目を専門性により分類し最小条件も定めていること;オープンユニバーシティは学位授与権を持たない教育機関の教育プログラムに対して評定サービスという審査を行い、合格した教育機関で修了した学生に対し学位を発行することにより質を保証しつつ学位授与の範囲を広げる一形態を提示していること;が挙げられる。今後の課題として、ITによる教育の質向上には教師と学習者の双方向性が重要であること;eラーニングによる学位の拡大は英語圏の国々が国境を越えて学位授与を拡大しており、グロ-バルな学位質保証は継続検討する必要があること;オープンユニバーシティの例に見られるように学位の拡大と同時に質保証の充実を検討する必要があること;遠隔教育のメリットと課題を測るには伝統的な大学を評価するものさしだけでは不十分であり継続検討が必要であること:に言及した。
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