研究課題/領域番号 |
13410113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
友田 卓爾 広島大学, 総合科学部, 教授 (70034824)
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研究分担者 |
岡本 勝 広島大学, 総合科学部, 教授 (60233384)
安原 義仁 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (00093823)
岡本 明 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90025057)
井内 太郎 広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50193537)
山田 園子 広島大学, 法学部, 教授 (10158199)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 歴史学 / 近代史 / 西洋史 / 欧米 / 共同性 / 公共性 / 市民社会 / 個人主義 |
研究概要 |
今日、自立した個人を前提とする自由競争のもたらす社会矛盾のもとで、さまざまなレヴェルで病理現象が進行しているが、先進国に共通する病理には、生活の基礎に在るはずの安定性、連帯性、共通の価値や共同性(社会性)が揺らいでいることが深く関係していると思われる。また、そうした個人の孤立化のもとで個人のアイデンティティの混迷(帰属意識の希薄化など)が生じるのは避けられない。われわれの共同研究『近代欧米における「個」と「共同性」の関係史の総合的研究』は、こうした現代的な問題意識を共有しながら、国家という強制的な「共同性」と選択的(自発的・任意的)な「共同性」との相互関係(対立・緊張・補完・共生などの関係)のもとを生きる個人の重層的複合的な共同性・アイデンティティの問題を歴史的に考察することを共通の課題とした。換言すれば、「リバタリアン」が重視する個の自由・権利と「コミュニタリアン」が優先する共同性の問題を、歴史の文脈のなかで関連づけて捉えようと試みた。方法的には、国家という枠組を自明の前提として個人を国家との二元論で捉えるのではなく、個人と国家の中間領域に存在した諸集団(総称するならば市民社会)を重視する観点から、国家統合の歴史過程において個人の共同性・アイデンティティがどう変転したかを多角的に探った。時系列的なグルーピング-前近世ヨーロッパ;近世16・17世紀イギリス;近世18世紀ドイツ・アメリカ・フランス;近代19世紀フランス・ドイツ・イギリス・アメリカ;近代19世紀イギリス;近代20世紀(ナチス台頭・支配期)ドイツ-を軸にして報告・研究作業をおこなった。
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