配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
1.岡山県吉備郡真備町二万大塚古墳の発掘調査を完了させた。未確認の横穴式石室を発掘調査し,多量の副葬品を確認した。前方後円墳の造り出しの詳細な発掘を行い,祭祀の様相を復元できる資料を得られた。二万大塚古墳は,吉備地域中枢部の6世紀中葉における典型的な資料となった。発掘調査の概要報告のリーフレットを刊行し,本報告は平成18年度に刊行できる見通しが得られた。 2.二万大塚古墳をはじめとする古墳の評価について,平成15年12月に実施された考古学研究会岡山例会シンポジウム「『雄略朝』期の吉備地域」で「『雄略朝』期以後の吉備地域」と題して発表し、議論を進めた。このシンポジウムを通じて,「雄略朝」期の吉備地域の評価をめぐる理解の違いが明らかになり、「山陽新聞」でも取り上げられた。発表の内容は平成17年に「シンポジウム記録集」として刊行される予定である。 3.二万大塚古墳の周辺環境を復元するため,ハンドオーガーによるボーリング調査や、GISによる地形分析を行った。また、造り出し上から出土した埴輪や須恵器の詳細な位置や接合関係にもとづいて,地理情報システムを用いた検討を進め,遺物の元の位置や,円筒埴輪列の欠落の意味を推定するための研究を進めた。 4.発掘調査の進行状況をインターネットで毎日公開、毎年発掘調査の現地説明会を実施し、地域の歴史講座にも講師として出講した。
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