研究課題/領域番号 |
13420016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会法学
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
今野 順夫 福島大学, 行政社会学部, 教授 (60006591)
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研究分担者 |
伊藤 博義 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (50004156)
高木 紘一 山形大学, 人文学部, 教授 (90007146)
砂山 克彦 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20004004)
高木 龍一郎 東北学院大学, 法学部, 教授 (30192149)
田中 明彦 龍谷大学, 社会学部, 助教授 (60310182)
水町 勇一郎 東北大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (20239255)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 介護労働 / 福祉労働 / 介護保険 / 社会福祉施設 / 在宅介護 / 生存権 / 社会福祉 / 雇用形態の多様化 / 在宅福祉 |
研究概要 |
3年間の共同研究においては、本研究グループが以前にまとめた『福祉の労働 Q&A』(有斐閣1997.8)での課題が、介護保険制度導入の中で、いかように変容してきたかの観点から調査研究を開始し、2001年5月(札幌)で開催された日本社会保障法学会でのシンポジウムでの共同報告(「変容する高齢者福祉-介護保険1年の軌跡-」)及び学会誌(2002年5月発行)への執筆過程での理論的検討、さらに福島県及び宮城県内での福祉労働関係調査を行った。また、秋田県鷹巣町での共同のヒアリング調査及び、特に介護保険制度導入に伴う変化をふまえて、それを『福祉労働の法Q&A』として介護・福祉労働者の就業実態と労働法の視点から分析し発刊した。さらに実態と理論分析を進めて、『福祉の現場 実践と発言』(研究グループの伊藤の古稀を記念、また研究グループの3名が発起人代表)として、多数の福祉の現場で活躍している実践家の執筆も得て発行した(46名。信山社、2004年11月)。 福祉の現場での実態の変化を、利用者の視点、及び介護・福祉労働者の視点で捉えて理論化を追究する本研究グループの基本的スタンスは、上の2つの著書で示しているが、憲法25条の生存権理念と、27条28条の労働基本権尊重の理念を、いかに調整し両立させるかの理論的関心で貫かれている。介護・福祉においては、その利用者の保護は、その担い手(介護・福祉労働者)の雇用・労働条件の改善なくしては、継続的なものとしては実現し得ないことを改めて明らかにすることができた。 介護・福祉の利用者と介護・福祉労働者の共同作業による、「人権尊重の」介護の実現は、それを阻む政治・経済構造の分析なくしては困難と思われるが、その分析に向かう貴重な一歩を進めることができたと考えており、今後の継続的研究への足がかりを得ることができた。
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