研究分担者 |
赤川 元章 慶応義塾大学, 商学部, 教授 (60051603)
矢後 和彦 (矢後 一彦) 東京都立大学, 経済学部, 教授 (30242134)
北林 雅志 札幌学院大学, 商学部, 助教授 (60169878)
菅原 歩 東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (10374886)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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研究概要 |
研究実施計画にしたがい,次のような国際銀行業史に関する研究実績が達成された。 1.英系国際銀行の資金循環分析 創設期の1850年代から1914年までの期間を対象としたチャータード銀行およびマーカンタイル銀行の各国所在の店舗別のバランス・シートの数値を集計して,本支店間の資金循環のパターンを解析した。英国およびアジア各地間の商品貿易の時系列貿易統計を整理し,これを上記の海外銀行の為替取組の数値(InwardとOutward)と対比し,モノの動きと資金循環の関連を具体的に示した。さらに,1870年以降の銀価格の低落の原因と海外銀行の資産保有や資金配置に及ぼす影響の分析,破産したため経営データーが残存しない有力英系国際銀行である東洋銀行に関する〔英国〕National Archives所蔵の新資料や上海企業史センターに保存されている香港上海銀行上海支店の戦間期の資料を収集し分析した。 2.ロンドン金融市場と国際銀行の関連分析 海外銀行やクリアリング・バンクの刊行社史や金融業界誌(紙)の関連記事の収集を行い,既存の研究の達成点や問題点を整理した。これにもとづき〔英国〕シティ銀行とロンドン・ジョイント・ストック銀行の資料を調査して,「1.」で収集した英系海外銀行の内部資料と組み合わせて具体的な取引関係を分析した。とくに,海外銀行のロンドン(本)店の役割を具体的に解明した。 3.非英系国際銀行の活動および現地取引の分析 社史やドイツ銀行歴史資料館所蔵の独亜銀行関連の文書を収集し,山東省における独系国際銀行の営業活動を分析した。仏系国際銀行に関しては,インドシナ銀行とパリ割引銀行資料館所蔵の資料および外務省外交史料館所蔵の露清銀行資料を収集・分析し,アジアにおける取引の実態を明らかにした。また米系国際銀行に関しても,上海企業史センター保存のインターナショナル銀行の資料を収集し分析した。
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