研究課題/領域番号 |
13430033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
竹野 忠弘 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80216928)
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研究分担者 |
佐々木 一彰 鈴鹿国際大学, 国際学部, 講師 (20329915)
牧野 勝都 富士短期大学, 経営学科, 助教授 (40248977)
ラーマン コンダカル・ミザヌール (KHONDAKER Mizanur Rahman / コンダカール ミザヌル.ラーマン) 日本福祉大学, 経済学部, 教授 (10281487)
日野 健太 早稲田大学, 商学部, 助手 (70339670)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 経営開発(Management Development) / 企業家精神 / コーポレート・ガバナンス / リーダーシップ論 / 経営行動 / 経営教育 / 技術経営(Management of Technology) / 経営者人材育成 / Management Development / Management of Technology |
研究概要 |
本研究では、技術者が経営者としての能力形成をしていった過程を企業の発展とともに事例検討し、「経営者人材育成(Management Development;経営者としての能力開発)」の本質はなにか、を分析することにあった。大野耐一、本田宗一郎、井深大、松下幸之助事例研究から得られた結論は、技術者が企業経営にいたる要件は、「ethic(職業や職種に固有の行動規範や訓戒のようなもの)」の形成、いわゆる経営者としての「倫理」観の形成にあることだ。なお「ethic」とは、経営者のあるべき道徳や道義的責任を問うといった情緒的なものではない。顧客の「必要」を起点に、製造原価の戦略的管理を通じて、技術的「知見」を活かす能力の形成である。今回の4氏事例に共有されていた「規範」としての「ethic」は、顧客の「必要」とする製品機能ならびに価格を先ず出発点とする姿勢、およびに製造原価への厳しい姿勢である。すなわち、顧客の意を体した「目利き」として、新商品開発のご意見番となっていた。また、利益の源泉を、製造過程ならびに部材調達における原価軽減に置いていた。こうした能力形成の過程を誘導する「規範(=ethic)」は、現場での経営活動にそくして形成される。「規範」形成過程はMDカリキュラムの有用な教材になると考えられる。 技術者系出身経営者4氏事例において、生産活動は技術・材料の原価を管理し得て初めて、利益を確保できる企業経営に転ずることができる。「技術経営(Management of Technology)」とは詰まるところ、製造原価管理である。自然界・人間界の「理法=エンジン」を操作可能な形に解明し用途を充足すべく制御することにある。 今後は、日本ならびに欧州の技術集積地における「技術のマネジメント(MOT)」過程ならびに世代間継承の過程を事例研究し、MDカリキュラム研究のさらなる発展を構想したい。加えて製造業産地の国際的連携(ネットワーク)を構想し、人類の財産たる技術の発展に資することにしたい。
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