研究分担者 |
丸山 正樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025459)
上野 健爾 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40011655)
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
中島 啓 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00201666)
加藤 文元 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50294880)
|
配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
|
研究概要 |
当該研究期間に行った主な研究は以下の3つである. (1)曲線のモジュライ空間のピカール群の研究 (2)代数的サイクルの数え上げの問題 (3)対数幾何学での小林・落合の定理の類似 以下,それぞれについて説明する. (1)正標数の場合,曲線のモジュライ空間上のサイクルの問題は最も簡単である因子の場合もはっきりとわかっていなかった.この点を明らかにした.具体的には,n-点つきの安定曲線のモジュライ空間のピカール群は,tautological line bundlesと呼ばれる一連の直線束と境界類と呼ばれる因子により生成されることを示した.これにより,従来,0標数上で得られていた種々の結果が,正標数上でも成り立つことがGibney-Keel-Morrison, Schroeerにより示された.その他,森錐に関する結果も得ている. (2)算術多様体上で,サイクルの算術的次数を押さえたときのサイクルの個数の発散のオーダーを評価したこれにより,新しいゼータ関数が定義される可能性がでてきているさらに,有限体上でも,算術的多様体の場合に較べて易しいが,同様の結果が成立する. (3)一般型の複素多様体への支配的な有理写像は有限個のみであるという小林・落合の定理は,ディオファントス幾何の立場からは大きな関数体についての有理点が有限個であることを示しているこれは,いわゆるラング予想に対する証拠を与えていることになるこのことの対数幾何は,加藤和也氏によって予想されていたことであるこれに対する,解決を岩成氏との共同研究で与えた.この証明において,重要な鍵となるのは,局所構造定理と剛性定理である.これらの一般の局所ネータースキーム上にまでの拡張も行われた.
|