研究分担者 |
齋藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
小林 毅 奈良女子大学, 理学部, 教授 (00186751)
大槻 知忠 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50223871)
村上 順 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90157751)
谷山 公規 早稲田大学, 教育学部, 助教授 (10247207)
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研究概要 |
2001年度:京都大学数理解析研究所においてプロジェクト研究「21世紀の低次元トポロジー」を開催した. このプロジェクトは1年間にわたるもので,数理研に国内外から低次元トポロジーの研究者を集め集中的に研究を行った.海外からの参加者は50名程度であり多くの講演と活発な討論が行なわれた.これによって,低次元トポロジーにおける種々の分野,特に3次元多様体の組み合わせ的な研究,4次元空間内の曲面結び目の研究,結び目や3次元多様体の量子不変量の研究に新たな見地を見出した. 2002年度:主に2001年度に得られた研究成果を発表するとともに情報交換を行ない,我々の結果を広く理解してもらうとともに今後の研究の目標を立てることができた. 4月に研究代表者と村上順は,カナダ・ケベック大学モントリオール校で開かれた体積予想に関する研究集会に招待され講演を行なった.体積予想というのは,R.Kashaevの予想を村上順と研究代表者が一般化したものであり,Jones多項式を初めとする量子不変量と幾何構造を結びつけるという意味から多くの研究者の注目を集めている.また,小林は7月に韓国高等高等理工学研究所に招かれて,3次元多様体論についての連続講義を行ない,谷山は8月に中国西安で開かれた,国際数学者会議のサテライト会議「Geometric Topology」においてグラフの成す絡み目に関する招待講演を行なった.大槻はこれまでに得られた量子不変量に関する成果を専門書「Quantum invariants,-A study of knots,3-manifolds, and their sets」の形にまとめた.
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