研究課題/領域番号 |
13440056
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 広島工業大学 (2003) 広島大学 (2001-2002) |
研究代表者 |
久保 泉 広島工業大学, 環境学部, 教授 (70022621)
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研究分担者 |
印南 信宏 新潟大学, 理学部, 教授 (20160145)
由利 美智子 札幌大学, 経営学部, 教授 (70174836)
盛田 健彦 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00192782)
宍倉 光広 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70192606)
田崎 秀一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10260150)
那須 正和 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20006258)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 撞球問題 / 離散力学系 / カオス / フラクタル / 記号力学系 / 古典力学系 / 1次元力学系 / 複素力学系 / エントロピー / エルゴード理論 |
研究概要 |
蝕無しの条件をみたす2次元散乱撞球にリプシッツ連続な不変葉層構造が存在することを証明していたが、このリプシッツ連続性のより構成的で、初等的な証明を新たに得たことにより、更なる進展が期待される。 Busemannによって造られた測地線の幾何学的手法を平面凸ビリヤードの配位空間の幾何に持ち込み、平行線の理論を展開することによりいくつかの新しい事実を見出した。また、曲線|x/a|^n+|y/b|^n=1で囲まれた領域の平面凸ビリヤードのシミュレーションで興味ある現象を見出した。 この撞球系のポアンカレ写像を調べることにより、定性的な性質が明らかになり、シミュレーションで観察される現象を理論的に解明する手懸りが得られた。また、当課題の研究過程で谷口の力学系を用いた乱数生成法に興味を抱き、解析方法を得た。次年度以降の課題に取り上げたい。 周期的古典ビリヤード系を単純化した写像において輸送現象が統計分布の時間発展演算子のスペクトル及び固有関数で特徴付けられることを示し、量子ビリヤード系における境界要素法と散乱問題の関係を調べた。 複素力学系の研究において、放物型不動点に関連した場合にのみ知られていたくりこみで不変な写像の族について、その摂動でも不変になる族が構成できた。 無限対1の区分的に可逆なマルコフ系について、弱ギブス測度に関わる大偏差原理を調べ、レベル2の大偏差とある条件下での指数減少を示した。さらに、大偏差原理の多重フラクタル版を考察した。 その他、Boyle-Maassの予想の証明を得た。間欠カオスが見られる位置依存型ランダム力学系の具体例について不変測度の評価を行った。量子カオスと関連の深いランダム行列の極限分布の挙動を、自由確率論の立場から研究した。また複素構造のある族の臨界点において、再帰性を保存するような変形の自由度を解析した。直交多項式の母関数のウイナーカオスの視点から調べた。
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