研究課題/領域番号 |
13440130
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大久保 修平 東京大学, 地震研究所, 教授 (30152078)
|
研究分担者 |
孫 文科 東京大学, 地震研究所, 助教授 (10323651)
古屋 正人 東京大学, 地震研究所, 助手 (60313045)
日比谷 紀之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80192714)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
|
キーワード | 粘弾性 / 重力 / 断層運動 / 活断層 |
研究概要 |
マックスウェル粘弾性体中で起きる断層運動によって生じる重力変化・上下変位を計算する理論を完成するとともに計算コード化をすすめた。15年度には,プレート沈み込みにともなう重力および上下変位の経年変化(インターサイスミックな変化)が計算できるようになった。具体的には、プレート境界上に適切なアスペリティ分布を仮定して、それにSavageのバックスリップモデルを適用することにより、地震が繰り返す間の期間(インターサイスミック・ピリオド)における、上下変位と重力変化の時間的な推移を見積もった。この手法をフィリピン海プレートが日本列島下にもぐりこんでいる東海地方に適用した。その結果、定常的な沈降量(たとえば御前崎では年間7mm程度の沈降)は、ごく普通の粘性構造分布とアスペリティの分布を仮定すれば、上記モデルで説明可能であることが示された。一方、重力変動の方は、同じモデルでは観測量よりも有意に大きな変動((年間1.5マイクロガルの重力増)が計算された。これは、重力変動が累積しないというSavageの理論に根本的な疑問を投げかける重要な成果といえる。また、同じ計算手法を、2003年9月の十勝沖地震にともなう、重力変動の解析にも適用した。このばあいには、地震の5年前に観測されていた絶対重力データに、観測時から地震直前までに生じたであろう重力変化を加えることにより、地震直前の絶対重力値を求めることに成功した。この値を、2003年10月に実施した絶対重力観測値と比較することにより、コサイスミックな重力変動を見積もることができた。
|