研究分担者 |
川村 寿郎 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60186145)
松本 良 東京大学, 理学系研究科, 教授 (40011762)
井龍 康文 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00250671)
狩野 彰宏 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60231263)
江崎 洋一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60221115)
上野 勝美 福岡大学, 理学部, 助教授 (90241786)
すぎ山 哲男 福岡大学, 理学部, 教授 (50131826)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2003年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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研究概要 |
本研究計画の成果の一部はすでに国内外の学術誌に投稿・印刷され,学会等において講演されている.主な研究成果は以下のように要約できる. 1.浅海成炭酸塩堆積物のきわめて多様な石灰質マイクローブ(主にシアノバクテリア)が多数の層準で確認された.年代範囲はシルル系から第四系(現世)におよぶ. 2.石灰質マイクローブは,浅海成炭酸塩堆積物のさまざまな堆積相において見いだされ,多彩な環境における重要な炭酸塩生産者あるいは礁性堆積物における堆積物固定-連結者として出現する. 3.ペルム紀・三畳紀境界期(約250Ma)の生物大量絶滅事件,石炭紀後半の地球寒冷化など,大型骨格性造礁生物の衰退・絶滅期に大きく繁栄し,環境荒廃期における重要な炭酸塩堆積物生産者としての役割を担った. 4.石灰質マイクローブを主要構成要素とするさまざまな礁性堆積物,生物構築構造が各時代から記載された.これらの堆積物は,海底同時セメントをしばしば伴って,小規模ながらマウンド状の礁性地形を形成していたと考えられる. 以上のような成果から,マイクローブ堆積物増加期の環境因子(水温,塩分濃度,大気炭酸ガス分圧,海水準変化など)変動を詳細かつ定量的に理解するために,地球化学的手法を導入した研究の必要性が指摘できる.本研究課題のメンバーによってそうした手法・観点での基礎的研究がすでに開始されている.
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