研究課題/領域番号 |
13440165
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長尾 敬介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40131619)
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研究分担者 |
鍵 裕之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70233666)
瀧上 豊 関東学園大学, 法学部, 教授 (40206909)
兼岡 一郎 東京大学, 地震研究所, 教授 (30011745)
三浦 弥生 東京大学, 地震研究所, 助手 (90282730)
中村 智樹 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (20260721)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2001年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 希ガス / 岩塩 / ハロゲン元素 / 中性子照射 / ヨウ素・ゼノン年代 / アルゴン・アルゴン年代 / ザグ隕石 / 形成年代 / 希ガス同位体 / ハロゲン / I-Xe年代 / Zag隕石 / 希ガス質量分析 / Ar-Ar年代 / Allende隕石 / 顕微ラマン分光 / ダイオードレーザー |
研究概要 |
Zag隕石やその他隕石中のハロゲン元素の宇宙化学的振る舞いを、これから作られる^<80>Kr,^<82>Kr and ^<128>Xe同位体や、消滅核種^<129>Iからの^<129>Xeを調べることにより研究した。角礫岩組織を持つZag隕石中の暗黒色部分で0.5mm程度のサイズの岩塩結晶が見つかり、さらに岩塩はこの暗黒色部分に濃集している。これら異なる岩相を砕いて熱水で岩塩溶出実験を行った結果は、これら結晶が0.1mm以下の微小なもので、シリケイトに包含されているらしいことがわかった。暗色部分は太陽風起源希ガスを多量に含むことから、母天体表面で天体の爆撃と太陽風の照射を同時に受けていたことを示す。従って、このようなハロゲン濃集は、隕石母天体形成初期に炭素質隕石や彗星物質のような含水天体の衝突によりもたらされた可能性がある。 このような、ハロゲンと水が関与したプロセスを年代学的に研究するために、東京大学アイソトープセンターでAr-Ar年代測定に使われていた質量分析計を改良した。さらに希ガス抽出・精製ラインを製作して、この質量分析計と組み合わせることによって、日本で初めてI-Xe年代測定が可能になった。この装置によって、ハロゲンを多量に含有することがわかってるYamato-74191が、AllendeやBjurboleより約25Maも後にI-Xe系が閉鎖系になったことを示している。大部分の隕石が形成された後の25Maも後に、隕石母天体に液体の水とハロゲン元素をもたらし、水質変成が起こるような出来事が存在したことが明らかになってきた。
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