研究課題/領域番号 |
13440200
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 金沢大学 (2003) 大阪市立大学 (2001-2002) |
研究代表者 |
磯辺 清 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70101285)
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研究分担者 |
林 宜仁 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (10231531)
西岡 孝訓 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10275240)
木下 勇 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80128735)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2001年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
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キーワード | 無機硫黄の循環 / 二核ロジウム錯体 / ジスルフィド / 硫黄酸化物錯体 / 硫黄酸化物の還元 / チオールスルホナート錯体 / α-ジスルホン錯体 / α-ジスルホキシド錯体 / C-Cl結合の活性化 / ジチオカルボキシラト錯体 / 結晶相可逆異性化反応 / ロジウム二核錯体 / S-S結合挿入反応 / 結晶相光異性化 / ジスルフィド錯体 / 硫黄の酸化過程 / 硫黄酸化物の還元過程 / 可逆結晶相異性化反応 / NO / 硫黄循環 / 結晶相反応 / 光異性化 / 求電子反応 |
研究概要 |
Rh-Rh金属結合を含む錯体ユニット上で-2価から+6価の硫黄原子を含む無機硫黄化学種を単離することに成功した。環状S_4配位子をもつ[{(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2}_2(μ_4-S_4)]^<2+>はNaBH_4を用いて還元すると、ジスルフィド配位子を持つ、[(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2(μ-S_2)](1)となる。この錯体1のジスルフィド配位子は酸素と強い親和性を示し、空気中で容易に酸素化され、一連の無機硫黄酸化物、チオールスルフィナート錯体[(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2(μ-SSO)](2)、チオールスルホナート錯体[(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2(μ-SS(O)_2)](3)、α-ジスルホキシド錯体cis-[(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2(μ-S(O)SO)](4)、trans-[(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2(μ-S(O)SO)](5)を与える。さらに、錯体2あるいは3をm-CPBAなどの過酸化物で酸化するとα-ジスルホン錯体[(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2(μ-S(O)_2SO_2)](6)を生成する。 この一連の二核ロジウム錯体中で、S-S結合はRh-Rh結合に対して平行にサイドオンし、その結果、二つの硫黄原子と二つのロジウム原子からなるメタラサイクル骨格を形成している。錯体中のCp^*Rh-RhCp^*基の強い電子供与性により、高次に酸素化されたジスルフィド種も配位子として二核ロジウム錯体中に組込まれている。単離したこれらの二核ロジウム硫黄酸化物錯体の反応性について明らかにするとともに錯体6の還元により錯体3が生成することを見いだした。なお錯体3の錯体1への還元には成功していないが、錯体3とI_2(あるいは、ICH_2CH_2I)との反応で一部、[{(RhCp^*)_2(μ-CH_2)_2}_2(μ_4-S_4)]^<2+>が生成することを見いだし、Rh-Rh結合上で人工的な硫黄の循環を達成した。
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