| 配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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| 研究概要 |
申請者の研究グループがこれまでに塩基配列を解析してきたバソトシン,イソトシン,サケ生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(sGnRH),甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH),副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)などの神経ホルモンをコードする遺伝子それぞれの発現レベルの脳内各部域における変動を,成長から成熟にかけての時間軸に沿って採取したサクラマスおよび回遊経路に沿って採取したシロザケ試料のついて,主に定量的リアルタイムPCR法を用いて解析し,以下のことを明らかにした.
i)これまでモデル系として,稚魚期から産卵期までの2年間にわたり下垂体ホルモンmRNA量の年周変動を解析してきたサクラマスの脳および脳下垂体について,5種類がクローニングされているGnRH受容体遺伝子の発現レベルの変動を明らかにした.それによって,sGnRH遺伝子,受容体遺伝子,および下垂体の生殖腺刺激ホルモン遺伝子の発現は,時間的によく対応のとれた関係にあることが示された.
ii)産卵回遊途上の各段階のシロザケ脳内各部域における神経ホルモン遺伝子および下垂体ホルモンの発現レベルの変動を解析し,母川回帰にともなう視床下部-下垂体-生殖腺計の動態を明らかにする目的で,初夏と秋のベーリング海のシロザケから試料を採取することができた.それに加えて,石狩川水系のシロザケからも,母川遡上時の成熟の進行を追った試料を得ることができた.部分的な解析データは,モデル系であるサクラマスから得られているデータと対応がとれるものであった.
iii)神経ホルモン遺伝子の発現調節機構,およびiv)標的細胞における神経ホルモンの作用機構を,光学的手法と分子生物学的方法を併用して解析した結果は,GnRHが他の中枢ニューロンの電気的活動を制御している可能性を示すものであった.
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