研究課題/領域番号 |
13450049
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
野口 博司 (2003-2004) 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80164680)
吉村 達彦 (2001-2002) 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40325501)
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研究分担者 |
東田 賢二 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70156561)
尾田 安司 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20091340)
青野 雄太 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70264075)
大見 泰明 トヨタ自動車(株), 第一車両部, スタッフエンジニア(研究職)
野口 博司 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80164680)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 金属疲労 / 水素 / き裂伝ぱ / き裂発生 / 疲労限度 / ステンレス鋼 / アルミニウム合金 / 予ひずみ / アルミ合金 / その場観察 / 燃料電池 / 配管 / 疲労強度 |
研究概要 |
燃料電池システム用材料の合理的疲労設計の指針を得るために、数種の候補材料について大気中、1MPa以下の水素ガス中および窒素中で疲労試験を行った。水素による疲労強度の低下の有無というマクロデータのみでなく,そのメカニズムを明らかにするために疲労過程の詳細な観察を行った。主な成果は以下のとおりである。 1.オーステナイト系ステンレス鋼SUS304、SUS316Lを用いた試験からは、以下のことが明らかになった。(1)ひずみ-寿命特性からでは水素の影響が明確にならない。水素の影響を明確にするには、疲労き裂発生過程とき裂伝ぱ過程を分けて評価する必要がある。(2)き裂発生寿命は大気中に比べ、水素中や窒素中では長くなる。水蒸気や酸素の有無が関係していると思われる。(3)水素ガスの影響でき裂伝ぱは加速する。加速の程度はSUS316LよりSUS304の方が大きい。(4)SUS304では水素中で脆性的なファセットが増加するが、粒内延性破壊が支配的であり、粒内延性破面においても加速が起こっていると考えられる。SUS316Lでは水素によるファセットの増加は明瞭でない。(5)破面のストライエーションの観察、き裂先端での変形の観察から、水素中においてはき裂先端にすべりが集中しやすくなっていることが明らかになった。このことがき裂伝ぱの加速に大きな役割を果たしていると思われる。(6)疲労限度に対する水素の影響はの水素ガスでは明瞭でない。 2.アルミニウム合金A6061-T6について大気中で予ひずみの影響を調べた結果、以下のことが明らかになった。(1)予ひずみによって、すべり帯、き裂が発生する。(2)予ひずみが疲労寿命に与える影響は明瞭でない。(3)予ひずみはき裂発生およびき裂伝ぱ挙動に影響を与える。水素の影響は今後の課題である。
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