研究課題/領域番号 |
13450065
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
福澤 健二 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60324448)
|
研究分担者 |
大島 康司 (H14年4月から愛知江南短期大学へ転出), 講師 (60293651)
三矢 保永 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10200065)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
|
キーワード | トライボロジー / 磁気ディスク / 分子膜 / 可視化技術 / エリプソメトリ / 顕微鏡 / 画像処理 / ハードディスク / ナノテクノロジー |
研究概要 |
本研究は、磁気ディスク記憶装置やマイクロマシンなど微小機械要素の潤滑技術に必須である、数分子厚さの潤滑膜の動的特性を解明し、ナノトライボロジー技術の確立に関するものである。本研究では、ナノメートル膜厚の潤滑膜の動的な状態を、リアルタイムに画像として直接可視化する技術を確立し、これを用いて潤滑膜の動的特性を解明することを目的とする。特に、産業的にインパクトのある磁気ディスク上の潤滑分子膜の可視化をねらいとしている。本研究では、可視化の方法として最適なものを選択するために、光学的手法のうち汎用性に優れたブリュースター角を利用した方法の検討にリソースを集中し、重点的に研究を進めた。磁気ディスク面上の分子膜の可視化は,従来シリコン基板上の自己組織化膜など分子膜観測に用いられてきたブリュースター角顕微鏡およびエリプソメトリ顕微鏡では,十分なSN比が確保できず困難であることを理論的・実験的に示した。そこで、光学的に像の明暗を反転させ,差分処理をエリプソメトリ顕微鏡と組み合わせた新規な計測法を考案し、像のSN比を数倍程度向上させ、磁気ディスク上の1nmオーダの厚さの分子膜の可視化を可能とした。磁気デイスク装置の潤滑分子膜の膜厚は1〜2nmであるので、本研究の結果は、実用領域の可視化技術の基礎を確立できたことを意味している。さらに、光源としてレーザ光源でなく白色光源を用いることによりさらに像のSN比を向上させ、1Åオーダの分子膜の直接可視化の可能性を示唆する結果を得ており、今後の本研究の展開が期待できる。
|