配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2003年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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研究概要 |
1.絞りに発生するキャビテーションの高速度ビデオカメラによる観察 円筒面絞りをはじめとする様々な形状の絞りに発生するキャビテーションの初生を,剥離点近傍に通したレーザ光の透過光量変化をトリガとして,顕微鏡で拡大して高速度カメラ,ディジタルカメラで詳細に観察した.その結果,空洞が固-油界面で突如発生し,下流に向けて成長して一部が千切れていく様子が映像として初めて捉えられた.この空洞の下流端の成長速度は油の平均流速よりも速く,上流端を壁面に付着させたまま下流端が急速に成長している様子が観察できた.また初生空洞は壁面に対して約45度の方向に成長しており,せん断層における最大張力の方向と一致することから,張力が油を壁面から剥ぎ取っていると考えられる. 2.発光の分光測定 キャビテーション発生時の発光現象,帯電現象を詳しく調べるため,始めに光電子像倍管及び電極を用いて観察したところ,これらの現象は初生空洞の発生と同期していることがわかった.次に分光器を用いて発光スペクトルを測定した結果,発光は400nm付近に最大強度を持つ分布であることが明らかとなった.発光スペクトルから窒素,酸素,炭素,水素のスペクトルが特定でき,さらに400nm付近が最も強くなる発光は放電によるものであり,放電現象が大きく影響していることが分かった. 3.円筒面絞り表面のはく離点近傍の温度・ひずみの測定 はく離点近傍の円筒面絞り表面の温度を熱電対で測定した結果,流量の増加と共に表面温度が増加し,激しいキャビテーションが発生すると表面温度は大きく変化することが分かった.またキャビテーション発生時にはく離点近傍に働く張力を歪みゲージを用いて測定した結果,円筒面が液体側に歪み,絞り表面がほぼ絶対零気圧になっていることがわかった.また可視化流線の位置が流量の増加と共に絞り最小隙間位置へと移動することも確かめられた.
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