研究課題/領域番号 |
13450070
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 忠一 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30134472)
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研究分担者 |
佐倉 統 東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (00251752)
松宮 ひかる 産業技術総合研究所, エネルギー利用部門, 主任研究官
尾登 誠一 東京芸術大学, 美術学部, 助教授 (60152550)
飯田 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40345103)
山本 誠 東京理科大学, 工学部, 助教授 (20230584)
松宮 輝 産業技術総合研究所, エネルギー利用部門, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 風車 / 景観適合 / エネルギー経済 / ヴァナキュラー / デザイン / 風況調査 / ライトアップ / 風況 / 水平軸風車 |
研究概要 |
日本においても風車普及の方向性が明確になってきた。本研究においては、将来の大規模な風車導入に備えて、景観に適合しその地域のメッセージを発信できるヴァナキュラー性に根ざしたデザインを提言してきた。さらに、本研究の方向性を生かして、東京都臨海風力発電所が「東京らしさ」をメッセージにして2003年3月に運開することになった。 はじめに、洋上風車などの新しい環境条件を導入し、エネルギー経済シミュレーションを行った。京都議定書の遵守などの条件を加えると、50年後にはエネルギーの8%を風車がまかなうことが要請されること、そのとき、日本においては1MWの風車が10万台導入する必要性があることを示した。 高さが80mにもおよぶ大型風車を大量に導入するためには、景観適合のみならず、地域の文化や情報を発信できるデザインの必要性を訴えるとともに、いくつかの地域でデザインの試作を行った。海岸地域、田園地域、そして東京を対象とした。海岸地域では防風林の松のイメージ、あるいは小型風車にマッチングしたデザインなどを創作した。 風況調査により、東京湾中央防波堤埋立地に風車に適した風があることを見出し、その成果を受けて大学院生の都知事への提言から、短期間で風車建設の事業が行われた。本研究において、「東京らしさ」をテーマにした様々なデザインや付帯設備を提案し、日本科学未来館のキュレータらとの社会学的な検討を加えた。最終的には、デザイナーの石井幹子氏を指名して緑と白の2色による世界初のライトアップを実現し、またインターネットで回転状況を配信する仕掛けを構築した。本研究の一環によるこのような実践は、新聞各紙の熱心な報道をはじめとして、社会的に評価を得ていること、また風車の今後の導入加速の方法となりえることを示した。 本研究のさらなる発展として、日本らしい風車つまり海洋国日本の特徴を最大限に生かした超大型洋上風車の早期実現を提案していく。
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