研究課題/領域番号 |
13450108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大西 利只 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10261330)
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研究分担者 |
佐々木 憲一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70322831)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | 限流器 / 酸化物高温超伝導体 / 故障電流抑制 / 超伝導復帰 / 磁気遮蔽 / 液体窒素冷却 / 故障電流制御 / 酸化物高湿超伝導体 |
研究概要 |
電力システムの高信頼度・高性能化に限流器は必須とされ、さまざまな方式が研究されているが重要な要件である高速限流動作及び超伝導復帰のいずれも実用レベルの仕様を満たしていない。筆者らはかねてより限流器特性の向上に関して研究を進めてきた。その過程で、系統故障に際して自動的かつ迅速に限流動作をし、限流動作終了後速やかに超伝導復帰が可能な新しい方式の磁気遮蔽型高温超伝導限流器を考案した。本研究計画では、それを実験的に検証し配電系統に適用可能な限流器の技術的基盤を確立することを目的とした。 そのため、研究期間の初年度において考案した限流器と等価な小型モデルを試作し、自動的かつ迅速な限流動作の実験的検証に重点をおいて研究を行った。その結果、印加電圧とともに限流速度が向上し65Vのとき約2サイクルで超伝導リングはノーマル転移することを明らかにした。さらに、限流諸特性を解析するためにコンピュータシミュレーションコードを開発した。 研究の最終年度では、磁気遮蔽体の積層数を増した小型限流器を試作して限流諸特性の実験研究を行った。結果、限流コイルの印加電圧を配電系統電圧6.6kV級に相当する約80Vにすると系統故障発生後1サイクル以内で速やかに限流できることを明らかにした。これらの結果は、コンピュータシミュレーション解析ともよい一致を得た。さらに、限流動作後の高速超伝導復帰特性について実験的研究を行い、良好な超伝導復帰特性を可能にする超伝導リング液体窒素浸漬冷却構造の設計指針を明らかにした。 以上の研究により、迅速な故障電流抑制及び復帰特性をもつ高性能超伝導限流器の設計基盤を明確にすることができた。
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