配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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研究概要 |
本研究は,誘導電動機(IM)による電気自動車駆動方式の確立を目標とし,直流電源電圧の大幅な変動に対しても広い速度範囲にわたってトルク・速度の目標値に制御可能な速度センサレスベクトル制御IMの常時最大効率制御法とそのシステム,電気2重層キャパシタの電源補完方式,および電池高性能充電回路と駆動用変換回路を兼用する多機能コンバータ方式を開発し,1台のインバータで2台の並列接続誘導電動機を高性能に駆動する方式を開発することを目的としていた。 EVの前輪を直接独立に駆動するために並列に接続した2台のIMを1台のインバータで速度センサレスベクトル制御する方式に関してその制御特性や不平衡負荷トルクに対する本方式の基礎特性を明らかにした。 さらに,最大効率速度センサレスベクトル制御IMによるEV駆動推進システムにおける電池電源への高性能充電およびスタート,加速アシスト用電気2重層キャパシタからの充放電制御システムは,その基本制御方式をシミュレーション実験で確認し,現在実測装置の作成に取り掛かっており,このテーマは高性能AC-DCコンバータの研究に発展した。 また,1台の5レグインバータによる2台のIMの完全独立ベクトル制御に関する研究は,多くの成果を達成した。主な研究成果は,新しく開発したPWM制御法の理論的根拠をシミュレーション実験で確認したこと,本方式のスイッチング回数低減に基づきパワーデバイスの損失低減を図ったこと,2台のIMの完全に独立なベクトル制御を達成できたこと,すなわち2つのIMに完全に独立な指令を与えても完全に追従することなどが確認された。 以上の研究成果をIEEEのTransactionに4編,電気学会論文誌1編の掲載,さらに国際会議には8回も発表して,多くの研究結果を公表することができ所期の目的を達成できた。
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