研究課題/領域番号 |
13450135
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平本 俊郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20192718)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 半導体 / シリコンMOSFET / 量子効果 / クーロンブロッケード / 単電子トランジスタ / 量子ドット / 共鳴トンネル / ナノテクノロジー / 不揮発性メモリ / しきい値電圧 / 保持時間 / シリコン / MOSFET / 移動度 / 量子輸送現象 / 揺らぎ |
研究概要 |
本研究の目的は、サイズ揺らぎを極力抑制したナノスケールMOSFETの物理現象の解明し、その物理現象の集積回路デバイスに積極的に応用することである。電子ビーム露光装置とエッチング技術により、10nm以下の極めて微細なナノデバイスを制御性良く作製する技術を確立した。この技術で作製したデバイスでは、室温のおいて明瞭に量子効果と単電子効果が現れる。量子効果は、電子の基底準位の上昇によるしきい値電圧の上昇という形で現れる。10nm以下にチャネルを狭窄化した狭チャネルMOSトランジスタでは,チャネル幅が狭いほどしきい値電圧が上昇する。この効果を利用して,ナノサイズのMOSトランジスタのしきい値電圧を制御する方法を提案した。また、計算の結果、チャネル幅10nm以下の狭チャネルMOSトランジスタにおいては、電子および正孔の移動度が上昇し、デバイス特性が向上することを明らかにした。一方、単電子効果はクーロンブロッケード振動として現れる。ソース・ドレイン間にシリコンドットが自然形成され、デバイスは単電子トランジスタとして振る舞う。単電子トランジスタでは、クーロンブロッケード振動により、ドレイン電流がゲート電圧の関数で振動する。振動の山谷比は室温において40以上、ドット系は約2nmである。この振動はシリコン系の単一ドット系単電子トランジスタとしては、世界最大である。また、シリコンドット中の量子効果により共鳴トンネルに起因する負性微分コンダクタンスも室温において観測された。これらの物理現象を利用して、単体の単電子トランジスタを用いて室温で2入力の論理動作を行うこと世界で初めて成功した。
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