研究課題/領域番号 |
13450149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
加藤 茂夫 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00143529)
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研究分担者 |
長谷川 まどか 宇都宮大学, 工学部, 講師 (80322014)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | ディジタルミュージアム / 超高精細画像 / スケーラブル符号化 / 可逆符号化 / 感性情報 / 回転補償符号化 / 著作権保護 / 電子透かし / 超高品質画像 / 画像符号化 / 回転補償 |
研究概要 |
本研究では、高度感性情報である伝統工芸、絵画、書画等の芸術作品を超高精細画像化しディジタルデータとして保存し、画質スケーラブル表現、さらには感性スケーラブル表現をも視野に入れた、閲覧展示の自由度がきわめて高いディジタルミュージアムのための符号化・伝送・表示方式の基礎検討を行った。以下、本研究成果の概要を述べる。 ディジタルミュージアムで取り扱うデータは、絵画ばかりではなく立体芸術作品などをも対象としている。これらをディジタイズする際には、多方向から撮像した超高精細画像データを扱う必要があり、このための表示・符号化方式を検討する必要がある。本研究では、まず、回転体ディジタル画像シーケンスを対象として、これらの画像の特性を活かした回転補償法を考案し、これに動き補償を併用した可逆符号化法を提案した。さらに、立体芸術作品は必ずしも回転対象物体ではなく、むしろ非対称な形状である場合が多いことから、回転非対称形状の物体をも対象とした可逆符号化法を開発し、シミュレーションを行なってディジタルミュージアムのための符号化伝送表示システムの基本部分を完成させた。また、ディジタルミュージアムが対象としているのは、高度感性情報である芸術作品であり、従来のSNRスケーラビリティをそのままディジタルミュージアムに適用することは望ましいことではないことから、感性スケーラブルな符号化について基礎検討を行った。また、ディジタル化された芸術作品に対しては著作権保護手段も大きな問題であり、著作権保護と改ざん検知の両者を可能とする新しい電子透かし法を提案し、シミュレーションによって有効性を確認した。なお、感性情報のスケーラブル符号化はきわめ挑戦的かつ魅力的なテーマであるが、同時に感性情報の記述というきわめて難しい問題を含んでおり、これについては、これまでの知見をもとに、今後も引き続いて検討を行っていく予定である。
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