研究課題/領域番号 |
13450173
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 独立行政法人メディア教育開発センター |
研究代表者 |
仁科 エミ 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (20260010)
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研究分担者 |
大橋 力 国際科学振興財団, 研究開発部, 主席研究員 (90015652)
河合 徳枝 国際科学振興財団, 研究開発部, 主席研究員 (50261128)
本田 学 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (40321608)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 高精細映像 / ハイビジョン / 4K映像 / 脳波α波 / 血中生理活性物質 / 遺伝子発現動態評価法 / 脳波 / 視覚像精細度 / 心理行動学的指標 / fMRI / フラクタル / 心理・行動学的指標 / fMR I |
研究概要 |
この研究では、自然性の高い視覚環境情報に特徴的な高精細度やフラクタル性といった信号構造特性の違いが人間におよぼす感性的な影響を、非侵襲的脳機能計測を中心とする脳生理学と心理学・行動学的手法とを有機的に組みあわせ用いることによって明らかにすることを目的としている。 そのために、映像メディア情報とりわけその情報密度の違いが人間に及ぼす影響を計測するために、フラクタル性に富んだ被写体を探索し、静止画、ハイビジョン、ハイビジョンの4倍の情報密度を有する4K映像による高精度の呈示用映像試料を開発するとともに、そうした映像と同期して提示する音響試料を開発した。また、そうした映像が人間に及ぼす影響の生理学・心理学的評価手法について、研究開発をおこなった。さらに、機能的磁気共鳴画像法、遺伝子発現動態評価法という先端的な計測手法を映像メディア評価に導入するための検討を行った。それらをもちいて、作成した呈示用試料(静止画および動画とそれに同期した音響)に対する視聴者の反応を、脳波計測、血液中生理活性物質計測、主観的印象評価実験によって検討した。 その結果、ハイビジョン映像を視聴している時はNTSC映像を視聴している時よりも、4K映像を視聴している時はハイビジョン映像を視聴している時よりも、基幹脳活性を指標する脳波α波パワーが統計的有意に増強されることを見出した。また、映像呈示前後での血液中の免疫活性および神経伝達物質濃度の変化について予備的な検討を行い、複数の生理活性物質において映像情報の高密度化によってストレスが低下することを示唆する結果をえた。あわせて、シェッフェの一対比較法による質問紙調査法による評価を行い、映像の高密度化が映像の美しさ快さを高める効果を確認した。また、この研究に遺伝子発現動態評価法を導入する有効性を確認するとともに、実験プロトコル設計上の基礎となる知見を得た。
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