配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2003年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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研究概要 |
1.紫外線および放射線のC.parvumオーシスト不活化力 C.parvumオーシストの感染性は紫外線および放射線の照射線量が増加するに従って指数関数的に減少し,2log_<10>不活化照射線量は紫外線で約1.0mJ/cm^2,ガンマ線および電子線で約95Gyであった。しかしながら,生育活性は抵抗性を示し,2log_<10>不活化照射線量は紫外線では約230mJ/cm^2,ガンマ線およびベータ線では約12,000Gyであった紫外線およびガンマ線不活化に及ぼす水温および照射線量率の影響は認められなかった。 2.紫外線および放射線照射したC.parvumオーシストの光回復・暗回復 紫外線を照射したC.parvumオーシストの光回復および暗回復について,動物感染試験とDNA上のピリミジン二量体数を定量するESS法で評価した。その結果,ピリミジン二量体数は蛍光灯光線の照射および暗所静置によって明らかに回復したが,感染力は蛍光灯光線を照射しても暗所に静置しても全く変化しなかった。放射線(ガンマ線および電子線)照射したC.parvumオーシストも同じ傾向を示した。 3.紫外線および電子線のC.parvumオーシストの不活化に及ぼす濁質の影響 濁質とオーシスト懸濁液を混合した濁質共存オーシスト液に紫外線を照射したところ,完全混合状態にあると見なしたときの水層全体の平均照射線量と不活化力との関係から算出した単位線量当りの不活化力は,清水系と比較して不活化log_<10>数で15%程度小さいに過ぎなかった。しかし,静止状態での照射を想定した場合は濁質の影響を強く受け,モデル計算の結果は濁度が高くなるにつれ清水系の不活化曲線から大きく乖離し,動物感染試験の結果はモデル計算値とほぼ同じ結果となった。また,電子線を照射した実験では,オーシストが汚泥中に存在してもリン酸緩衝液中に存在しても不活化レベルに差は認められなかった。
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