配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2001年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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研究概要 |
本研究は,建築物における給水・給湯負荷算定法として,瞬時・時間・日といった一連の時系列的負荷を統一的に算定する手法を開発することを目的に,3カ年計画で進めた。以下に得られた成果を示す。 まず,各種建築物用途における使用水量・湯量,器具利用に関する既往研究,調査結果を整理し,単身・独身寮,集合住宅,駅舎トイレにおける器具利用に基づく水・湯使用実態を明らかにした。また,算定モデルに供する新たな基礎データを蓄積するため,大学食堂,複合商業施設内飲食店舗,事務所ビルなどの建築物用途を対象として,詳細な使用水量・湯量,器具利用に関する調査を実施した。特に,これまで基礎データが少なかった飲食店舗では,使用水量の時系列データのほかに,来客者数などの貴重なデータが得られ,詳細な水使用実態を明らかにすることができた。 既往研究や実測調査結果をもとに,各建築物で器具利用に着目した負荷算定モデルを設定し,モンテカルロ・シミュレーション手法を適用した負荷算定プログラムを作成した。負荷算定モデルは,住宅や事務所トイレなどの各水使用器具の特性をモデル化した用途別モデルと,大学食堂,飲食店舗などの厨房を有する建築物用途への応用として,複数の水使用器具を集合として捉えるユニットモデルを提案した。 各種建築物用途における負荷算定モデルをもとに,モンテカルロ・シミュレーション手法を用いて時系列的な負荷の算定を行った。算定結果について実測結果と比較検討し,本算定法の広範な有用性を示した。本算定法のユニットモデルの考え方は,そのほかの様々な建築物用途今の広範な適用が期待できる。また,瞬時・時間・日といった時系列的な負荷の予測は,給水・給湯設備の管径設計や機器容量決定などに広く応用できるものと考えている。
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