研究課題/領域番号 |
13450244
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宗本 順三 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60219863)
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研究分担者 |
高田 暁 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20301244)
吉田 哲 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10293888)
鉾井 修一 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80111938)
松下 大輔 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手
岩田 伸一郎 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30314230)
大影 佳史 京都大学, 工学研究科, 助手 (20303852)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 独立住宅の標準モデル / 環境負荷 / LCCO_2 / LCC / 多目的最適化 / 遺伝的アルゴリズム / CO_2排出量均衡モデル / LCCO2 / リレーショナルデータベース |
研究概要 |
建築の企画段階から設計段階における住宅のライフサイクルを通して環境負荷の低減を目指した住宅の形状、工法や建材の構成を知るために、本研究はまず、住宅の形状・建材・工法選択システムを構築した。このシステムで用いるためのデータベースを作成した。毎年のデータの更新とモデルの形状規模選択などの利用が容易となるように「建築GAシミュレータデータベース」プログラムを構築した。 次に、独立住宅の標準建築物モデルを対象として、ライフサイクルのすべての段階を通してCO_2排出量(LCCO_2)と最終廃棄物量、ライフサイクルコスト(LCC)を評価し、LCCO_2、LCC、最終廃棄物量を最小化する建材の組合せの解を遺伝的アルゴリズム(以下GA)によって求めた。LCCO_2を低減するには2x4木造、LCC削減にはPC造、最終廃棄物量低減については2x4木造、在来木造の組合せから選択された。さらに、形状や規模が変化する独立住宅モデルを研究に取り入れて、多目的問題にGAを用い、仮定したモデル形状に対して3つの評価値を最小化する建材・工法選択を提示した。LCCO_2を小さくするためには、床面積比が大きいモデルに関しては1階PC造またはS造に2階木造躯体という異種の躯体の組合せが優位であるが。床面積比が小さい場合は1階部分からのLCCO_2も小さくなる1階木造躯体(2x4木造、断熱木造、在来木造)となった。また、それに伴いLCCが増加することが分かった。辺長比は適切な建材・工法選択を行うことで、「標準モデル」と同等のモデルが存在していることが分かった。階高が高くなったときは断熱木造が非常に多く選択されており、空調負荷を抑えた中で、各評価値を小さくするような建材・工法が選択された。 最後に、個別単体の住宅の環境負荷低減を達成した上で、都市全体としての環境負荷を低減するために、本研究では、住宅の都市内の立地と規模から環境負荷を捉えた。都市全体の世帯が均等にCO_2排出の制約を負担すると仮定し、在来木造独立住宅の空間規模と通勤距離のCO_2排出量均衡モデルを作成した。このモデルによって、鉄道での通勤移動の短縮による「通勤CO_2」の剰余を、各世帯の住宅床面積の増大に充てるものとして、住宅からの通勤距離と空間規模の限界効用曲線を導いた。住宅は都心に近いほどより大きな面積をとることが出来ることを明らかにした。また、同じ床面積、資材工法の住宅であっても、階数、床形状などの特性が異なることによってLCCO_2も異なることが分かった。
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