研究課題/領域番号 |
13450253
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊東 龍一 熊本大学, 工学部, 助教授 (80193530)
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研究分担者 |
後藤 久太郎 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (50086104)
斎藤 英俊 筑波大学, 大学院・修士課程芸術選考科世界遺産専攻, 教授 (30271589)
吉田 純一 福井工業大学, 工学部, 教授 (40108212)
吉野 敏武 宮内庁書陵部, 図書課修補係, 係長
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2001年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 指図 / 貼絵図 / 作図技法・描法 / 大名屋敷 / 平面構成 / 保存・修補 / 近世指図 / 指図の修補 / 指図の復原 / 指図の保存 / 江戸時代 / 大工 |
研究概要 |
本研究では、長崎県島原市本光寺所蔵建築指図について、保存状況を調査し、その上で指図のうち貼絵図を中心に修補・復原を行い、その作製年代や描かれた内容を検討して次のようなことを明らかにした。 1.国的にも残存例が少ない貼絵図がよく残されており、作製年代が江戸初期(元和期)にまで遡る可能性のある指図から江戸末期のものまであった。その内容は、深溝松平藩の江戸の上屋敷・中屋敷・下屋敷をはじめ、京屋敷、大坂蔵屋敷、国許の興慶園や景花園に関わるものである。 2.屋敷を構成する建物やその平面が明らかになった。とくに数寄屋橋上屋敷については、元禄4年(1691)以降、安政3年(1856)頃までの様相を示す指図が12枚現存し、その平面の変遷を辿ることができ、藩主が中屋敷に移り住んだ時期には、簡略化された平面になっていることなどが判明した。 3.本光寺所蔵の貼絵図は、作図技法・描法の点で、京大工頭中井家の指図とほぼ同様の手法をもち、変遷をたどる。しかし、実際の建物に使用する唐紙(壁紙の一種)の指定を、その小片を直接指図に貼り込んで行う例や、ある指図に使用した平面を描く色紙を台紙ごと切り取って別の指図に再利用する例がみられた。これらは独自の技法である。
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