研究課題/領域番号 |
13450271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥 健夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30221849)
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研究分担者 |
井上 雅博 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60291449)
菅沼 克昭 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (10154444)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2002年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2001年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 原子配列調和物質 / ナノ構造 / 高次物性 / クラスター / フラーレン / ナノチューブ / 生体調和物質 / 高分解能電子顕微鏡 / 原子配列 / 構造解析 / 分子軌道計算 |
研究概要 |
本研究では、ナノ空間での実空間・逆空間の回折データ、元素・結合分析・電子状態解析、理論計算による構造最適化・高次物性計算から、ナノ空間での3次元原子配列の可視化・新規物性予測を可能とする原子配列調和物質(Atomaterial)Projectという独自のプロジェクトを推進した。原子配列調和物質は、金属・無機・有機・生命体物質が原子レベルで構造的に調和し、新規高次物性・生命機能を発現する物質である。 本研究では、新規Co@BNナノカプセル大量合成法開発及びPL/STMによる電気特性評価、新規BNナノチューブ合成、5回対称BN・ダイヤモンド・Auナノ粒子の形成と構造安定性計算等により、新規合成プロセス開発及び新規ナノ構造の創成を達成し、更に微細構造を高分解能電子顕微鏡-EDXにより調べ、その形成メカニズムを解明した。 またLa@(BN)_<36>メタロフラーレンの創成、C/BNナノ構造への水素吸蔵可能性の検討等を、分子軌道法・ab initio第一原理計算・DV-Xα法・分子動力学法により原子配列モデル構築・構造最適化・電子状態計算・物性予測を行い、将来的なナノデバイス適用可能性を考察した。 さらにB_<12>系ボライドのHREMによる3次元原子配列検出法の確立、HREM-NEDによる原子位置精密構造解析、Hg-Tl-Pb系超伝導酸化物の表面・界面原子配列の決定等を行い、原子位置直接決定法確立及び物性発現機構解明に大きく貢献した。 これらの成果に加えて、原子配列調和物質の概念を生命体系にまで拡張することを可能とし、原子配列調和物質の構造・機能とカオス解析を行い、生体機能のリアプノフ指数及びエントロピーの増大及び減少を観測し、現在詳細な解析を進めている。特に人間生命体は究極の原子配列調和物質であり、21世紀のマテリアルサイエンスにおいて最大のフロンティアであり、今後のさらなる発展が期待される。
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