研究課題/領域番号 |
13450274
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 武蔵工業大学 |
研究代表者 |
永井 正幸 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (80112481)
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研究分担者 |
松田 元秀 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (80222305)
西野 忠 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (30061485)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | 無機-有機コンポジット / 分相組織 / プロトン伝導体 / ゾル-ゲル法 / シラン / シロキサン / 親水性領域 / 化学的耐久性 / プロトン伝導 / コンポジット / リンアルコキシド / シリコンアルコキシド / プロトン導電帯 / 燃料電池 / 相分離 / 固体酸 / 電池特性 |
研究概要 |
無機-有機コンポジットを対象として選び、その相分離現象を利用して高いプロトン伝導性をもち、かつ機械的な強度或いは柔軟性を併せ持つ試料の作製条件を検討した。無機質としてはケイリン酸塩を、有機物としては有機シラン及び有機シロキサンを用いて、ゾル-ゲル法により試料を作製した。得られた具体的な項目を次に列挙する。 1.シロキサン系の場合には、シロキサンに富んだソフト相、ケイリン酸及びシロキサンがクロスリンクしたハード相及びその中間に界面相とも呼ぶべき相が存在することが判明した。 2.プロトン伝導性は親水性の高いケイリン酸塩の相により支配され、機械的な性質はシロキサンの直線状分子により支配されることが推定された。 3.分相が生じた系と生じない系の電気伝導性の比較より、分相を生じることによりケイリン酸塩に富む相が三次元的に連結して、プロトンの伝導パスを形成することにより、高い伝導度を発現することが推測された。 4.温度と湿度を変化させた電気伝導度の測定結果により、分相が確認された相と確認されなかった相の間には、3桁程度の差があり分相した試料が極めて高い伝導性を有することが確認された。 5.機械的な特性に関しては、定量的な評価を行うことはできなかったが、シロキサンによる絡み合い構造が実現しているものと考えられる。 6.シラン系に関しては、分相を明確に確認することはできなかったが、親水性領域と疎水性領域に分離していることがこれまでの研究で明らかになっている。 7.シラン系では、今後試料の脆さや化学的耐久性を上げることで、電気伝導性を向上させながら機械的な特性を向上させる条件の検討が必要である。
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